研究課題/領域番号 |
16390641
|
研究機関 | 長野県看護大学 |
研究代表者 |
内田 雅代 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (70125938)
|
研究分担者 |
竹内 幸江 長野県看護大学, 看護学部, 助教授 (00311902)
三澤 史 長野県看護大学, 看護学部, 助手 (30420699)
駒井 志野 長野県看護大学, 看護学部, 助手 (00420703)
平出 礼子 長野県看護大学, 看護学部, 助手 (60347375)
丸 光惠 東京医科歯科大学, 医学部保健学科, 助教授 (50241980)
|
キーワード | 小児がんをもつ子ども / 家族 / 看護師の認識 / 質問紙調査 / 看護実践 / 困難さ / ケア環境 / ケアガイドライン |
研究概要 |
本研究の目的は、看護師が、小児がんの子どもや家族に関するさまざまな問題をどのようにうけとめ、どのようにケアに繋げているのか、また、ケアを行う上で、どのような困難な事象があるととらえているのかを知り、困難な事象にアプローチする方略を探り、よりよいケアを目指す看護師への支援のための看護ケアガイドラインを開発し検討することである。 平成17年度は、小児がんの子どもが入院していると思われる病院で働く看護師長および看護師を対象に質問紙調査を実施した。調査の目的は、1)小児がんをもつ子どもと家族のケア環境の実態を知る。2)小児のがん看護に携わる看護師の日頃の看護実践に対する認識を知るであった。1)病棟師長を対象にした調査では、小児がんの子どもが入院している病棟の看護体制、医師の人数、また、保育士、教師等がどのように子どものケアにかかわっているか、面会、付き添いなどの家族の状況など、さまざまなケア環境について、選択肢にて尋ねた。2)看護師を対象にした調査では、29項目のケア項目の実施状況と困難さを問い、さらに自由記述でケアに関する問題について尋ねた。 1.入院環境に関する調査結果は100病棟から得られた。病院種別では大学病院が40と最も多く、プレイルームは、86の病棟にあり、院内学級は56、面会者の年齢制限があるのは52であり、さまざまな環境で子どもたちが治療をうけ生活している実態がわかった。 2.看護師の認識を問う調査は、220人の看護師の結果が得られた。看護師は、子どもの日常ケアよりも両親への支援を困難と感じていた。また、多くの項目において、看護実践と困難さには、関係がみられ、各ケア項目において、よく実施している看護師は、困難感が少ない傾向がみられた。自由記述の回答からは、子どもへの病名説明やターミナルケアの難しさ、医師と看護師のコミュニケーション不足など、様々な問題が記述されていた。 さらに、分析をすすめ、どのような看護師がどのような問題をより感じているか等、看護師の背景、施設の背景との関連などを検討し、ケアガイドライン作成のための基礎資料としていきたい。
|