研究課題/領域番号 |
16401001
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
地域研究
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研究機関 | 大東文化大学 |
研究代表者 |
原 隆一 大東文化大学, 国際関係学部, 教授 (70198901)
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研究分担者 |
中堂 幸政 大東文化大学, 国際関係学部, 教授 (60188498)
後藤 晃 神奈川大学, 経済学部, 教授 (70012987)
南里 浩子 東京国際大学, 人間社会部, 講師 (20438790)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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キーワード | 村落の成立と遊牧民の系譜 / イラン農村の家族・親族・女性 / イランの地主層と農地改革 / イスラーム革命と農村の対応 / 水資源利用の変化 / 航空写真とGIS / 遊牧から定着へ / 農村から都市への移住 |
研究概要 |
平成16~19年度の4年間、上記の研究課題に関し、研究分担者4名(代表者を含む)を中心に、研究協力者(3名)、海外共同研究者(4名)など内外の多くの研究者が参加して、イラン南部、ザーグロス山地のオアシス農業地帯であるマルヴダシュト谷平野で暮らす農民、遊牧民、都市民の40年以上にわたる急激な経済・社会・文化変容の実態を現地フィールドワークによる調査研究を実施した。 今回4年間の調査研究は、故大野盛雄教授によって1960年代初頭から開始され、その後、日本人研究者たちによって行われた地理学、経済史、文化人類学などの分野による現地調査によって蓄積された多くの学術資料と知見のうえに行われたものであり、今回の調査によって、新しい学術資料と知見を加えることができた。 第1に、歴史的視点という時間軸と農村と都市を含む広域圏に対象を広げたことである。村落の成り立ち、地主制の変遷、遊牧民の系譜と定着、農村開発における水開発の歴史、水資源開発と工業化による都市と農村関係の変化、農地改革とイスラーム革命などの課題に対して古老からの聞き書きや、土地文書等の一次史料などを援用して、研究対象を深化、拡大することができた。 第2に、これまでの2村の定点調査から時間軸と対象範囲を広げ、手薄であった農村の家族、親族、女性などの視点に立ち、(1)遊牧から定着へ、近代化やイスラーム化への国家や地域社会の変化、(2)この地域の中心都市、マルヴダシュトへ移住していった農村家族の長期にわたる追跡調査と、その実態などを明らかにした。 第3に、(3)この研究期間において、現地シーラーズ大学の研究者たちと共同調査研究、学術交流を拡大することができた。
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