大英図書館は夙に善本で有名であるが、明治期の外交官アーネスト・サトウが日本で蒐集した書籍には、日本及び朝鮮の善本を多く含む。藤本はサトウ本を中心として所蔵される朝鮮本の悉皆調査、そして朝鮮本に加えられた角筆や訓讀資料の調査、小助川はサトウ本中の日本古資料と敦煌本に對する、訓點語学的研究を目的とする。 渡英前に国内において豫備調査を實施し、9月に約20日間渡英したが、実質調査は約2週間であった。朝鮮本は朝鮮本40種約100冊、小助川は敦煌本5種、日本古鈔本1種の調査と移點を行った。両人共に新知見を得た。研究協力者である大英図書館司書Beth Mackillop及Hamish Todd両氏の協力を得、又共同調査を行った。藤本は貴重書の書影を得た。 藤本・小助川は調査で得た成果を、現在分析・研究中である。
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