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2005 年度 実績報告書

台湾で新発見された甲骨片の謎

研究課題

研究課題/領域番号 16401013
研究機関愛媛大学

研究代表者

東 賢司  愛媛大学, 教育学部, 助教授 (10264318)

キーワード国際情報交換 / 中国 / 甲骨片 / 河南民族博物館 / 殷墟 / 中華民国 / 拓片
研究概要

本年度は、関百益『殷墟文字存真』の原本調査、および中華民国時代の河南民族博物院に関する現地調査を行った。
(1)『殷墟文字存真』について
これは、印刷された刊行物ではなく、河南省で拓本を採り、それを綴じた書籍である。この著録を収蔵する機関は極めて少なく、日本では京都大学、台湾の中央研究院、河南文物考古研究所、そして中国国家図書館別館である。
この書物は、100枚の拓本を1冊とし、全部で8冊作製されたとされる。しかし、この8冊がすべて完全な形で残っている機関は一つもなく、唯一河南省文物考古研究所に、印刷前と思われる資料が残されるのみである。
5冊しか保管していないが、保存状態が大変よい国家図書館収蔵本を調査した。この機関には、唯一『殷墟文字存真考釈』(巻1)があり、それらをすべて書き取ることができた。
(2)中華民国時代の河南民族博物院について
中華民国時代に刊行された『河南民族博物館館刊』という書物は、現在の研究書とは異なり、博物館の行政的文書も掲載している。そのなかの「公牘」という部分に、博物院の会議記録と新収の収蔵品のリストがある。この文書を分析すると、新しく発見された甲骨片を公開するために『殷墟文字存真』を出版したいのであるが、公刊の費用がなく、政府に資金的援助を願い出る旨の報告があることがわかる。また、『殷墟文字存真』は、1冊50元、『殷墟文字存真考釈』は1冊5元であり、とても高価であることが確認できた。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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