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2004 年度 実績報告書

地域社会の文化遺産から探るイスラーム陶器の文化的変遷

研究課題

研究課題/領域番号 16401016
研究種目

基盤研究(B)

研究機関金沢大学

研究代表者

佐々木 達夫  金沢大学, 文学部, 教授 (60111754)

研究分担者 佐々木 花江  金沢大学, 埋蔵文化財調査センター, 助教授 (40303276)
キーワードイスラーム陶器 / アラビア半島 / 海上貿易史 / 発掘と遺跡 / 出土品
研究概要

イスラーム陶器は博物館に収集された後、20世紀初からヨーロッパ人研究者によって論文と概説本が著された。研究当初からエジプトのフスタート遺跡(カイロ)出土品が資料として取り上げられ、一方でイランの各地から集められた陶器がヨーロッパの博物館に収められて研究資料となった。20世紀後半にイギリス人によりイスラーム陶器概説本が書かれ、現在まで定説となっている。しかし、遺跡出土品にはさまざまなものがあり、考古学の研究成果を使用したイスラーム陶器の論文と実態に基づく概説本が必要である。
こうした研究状況を背景に、今年度は地域社会のなかで遺跡出土のイスラーム陶器を研究することを目的に、フジェイラ町跡とコールファッカン町跡の2カ所の発掘を実施した。フジェイラ町跡は18〜19世紀のイスラーム陶器が出土し、地方農村のイスラーム陶器の使用状況と出土品の実態を明らかにできた。コールファッカンは14〜15世紀の港町跡を発掘し、中国陶磁器や東南アジアの陶磁器とともに出土するイスラーム陶器を資料化した。
以前に発掘したジュルファール遺跡の性格を港町としてとらえる研究を行い、大量に出土した14〜15世紀のイスラーム陶器の整理を継続している。白濁釉陶器については整理が完了した。ルリーヤ砦出土のイスラーム陶器については、13世紀末の基準資料となることを提示した。これらの研究成果は学会発表を中心に公表しているが、それらは学会誌に掲載する予定で、投稿中の論文もいくつかある。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 災害が作る遺跡2005

    • 著者名/発表者名
      佐々木達夫
    • 雑誌名

      金大考古 47

      ページ: 8-9

  • [雑誌論文] フジェイラ町跡の発掘調査2005

    • 著者名/発表者名
      佐々木達夫, 佐々木花江
    • 雑誌名

      第12回西アジア発掘調査報告会報告集 (印刷中)

  • [雑誌論文] ルリーヤ砦出土13世紀末の陶磁器組み合わせ2004

    • 著者名/発表者名
      佐々木達夫
    • 雑誌名

      日本西アジア考古学会第9回総会・大会要旨集

      ページ: 45-48

  • [雑誌論文] 遺跡から復元する中世の港町2004

    • 著者名/発表者名
      佐々木花江, 佐々木達夫
    • 雑誌名

      第11回ヘレニズム〜イスラーム考古学研究 11

      ページ: 79-86

  • [雑誌論文] ジュルファール遺跡の都市性2004

    • 著者名/発表者名
      佐々木達夫
    • 雑誌名

      オリエント学会第46回大会研究発表要旨集

  • [雑誌論文] 世界の発掘調査・アラブ首長国連邦2004

    • 著者名/発表者名
      佐々木達夫
    • 雑誌名

      文化遺産の世界 15

      ページ: 22-23

  • [図書] ペルシア湾と紅海の都市遺跡比較から見る古代海上貿易史研究(科研費報告書)2004

    • 著者名/発表者名
      佐々木達夫
    • 総ページ数
      303
    • 出版者
      金沢大学文学部

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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