研究課題
基盤研究(B)
1.8月から9月にかけてテル・マストゥーマ周辺遺跡の地形測量および表面採集、出土遺物の補完的な写真撮影、印章及び印影の再検討などの現地調査を実施した。さらにシリア考古総局から要請があった借用試料を返却した。2.テル・マストゥーマ周辺遺跡の調査では、半径15km圏内で確認されている28遺跡のうち11遺跡の実測図を作成し、さらに表面採集遺物から鉄器時代に入って集落が急増することを確認した。この地域の開発は鉄製農具の普及に伴って進められたとの結論を得た。3.出土遺物の補完的な写真撮影は、未登録資料を保管倉庫から取り出して仕分け整理を行い、編年写真撮影は次年度も継続して行う。4.未登録資料の整理を進める課程で印影と考えられる遺物が見つかり、印章及び印影の再検討が行われた。各年度かなりの出土をみた印章関係の検討は、最終報告作成のための総体的な調査として大きな意義があった。5.鉄製品の自然科学的な分析を目的として借用した試料をシリア考古総局に正式に返却した。日本で分析を行い保存処理を施した鉄製品は、保存状態がきわめて良好で、当局から高い評価を得た。6.研究支援者の和田久彦が毎年度末に開催される西アジア発掘調査報告会で、本年度の現地調査および整理作業についての概要発表を行った。
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シルクロード学研究叢書(シルクロード学研究センター) 10
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