研究概要 |
〔集集鎮の住宅再建に関する復興曲線の構築とその検証〕 前年度に行った集集の建物復興曲線に基づき,ヒアリング調査を実施した.建物復興曲線を構築するうえで,2006年6月までの南投県建築物使用許可データと集集鎮の公共施設建設データを用いたが,それによって示された被災者支援の時期や建設状況の分布について,鎮内の設計を手がけている設計士から話をうかがい,その内容について検証した.また前年度に行った分析ではデータ不足により,仮設住宅の復興曲線がうまく回帰できなかったが,別プロジェクトで実施したスマトラ津波被災地であるスリランカの復興に関してうまく回帰させる方法が導けたため,それを集集で行う可能性について検討した. 〔集集鎮における空間的変容と復興再建過程の記録の総括〕 過去数年間にわたり調査・観測してきた集集鎮の復興過程の記録を整理した.その中で,前年度に実施した集集のデジタルシティ構築と復興情報掲載の仕方についても方法論としてまとめた.また,、集集の復興を進めていくうえで鎮長の存在は非常に重要な要因であるため,歴代の鎮長に面接調査を実施した. これまでの研究の総括を行った.集集が被災した1999年以降に行ってきた研究成果は,本4年間の研究プロジェクトを遂行する基礎として重要であるため,それらを含めたー連の集集復興の研究成果を報告書としてまとめた.その内容を,以下のようにした. 第1部 台湾集集鎮における復興過程の構造化と世界の都市復興アーカイブに関する研究 第2部 集集鎮志(日本語訳) 第3部 集集の被災と復興をふりかえって鎮長へのインタビュー 第4部 付録
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