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2007 年度 実績報告書

シーボルト鉱物標本及び関連文書による江戸末期の鉱物認識と本草学の実状の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16401036
研究機関東京大学

研究代表者

田賀井 篤平  東京大学, 総合研究博物館, 名誉教授 (40011738)

研究分担者 大場 秀章  東京大学, 総合研究博物館, 名誉教授 (20004450)
佐々木 猛智  東京大学, 総合研究博物館, 准教授 (70313195)
谷川 愛  東京大学, 総合研究博物館, リサーチフェロー (60431839)
秋山 忍  国立科学博物館, 植物研究部, 研究主幹 (50196515)
キーワードシーボルト / ビュルガー / 鉱物標本 / 日本鉱物誌 / 国際研究者交流 / ライデン / オランダ:ドイツ
研究概要

江戸時代末期に長崎出島にオランダ人医師として滞在したシーボルトは,オランダ政府の意向よって,日本について日本の自然史から文化史にわたるあらゆる情報を得ようとした。そのために多くの日本の蘭方医や本草学者を教育し標本や情報の収集に協力させ,結果的に日本に近代的な自然科学の基盤が確立された。自然史の一部門である鉱物学についてもシーボルトはビュルガーの協力を得て標本収集に努め,約830の鉱物標本をオランダに持ち帰り,現在その標本はライデンにある国立自然史博物館に収蔵されている。しかしながらシーボルトの鉱物標本は植物標本や動物標本,民族学標本とは異なって殆ど研究されていなかった。本研究ではシーボルト収集の鉱物標本を整理し記載し,出来るだけ産地を特定してデータベースを作成した。またシーボルト鉱物標本の収集や同定に協力した日本人本草家についても植物標本のラベルに残された筆跡から桂川甫賢,伊藤圭介,二宮敬介らの貢献を特定することができた。シーボルトは植物標本に基づいて「日本植物誌」,動物標本に基づいて「日本植物誌」,民族標本に基づいて「目本」の三冊の重要な著書を著したが,「日本鉱物誌」は刊行されることなく終わっていた。しかしながら,「日本鉱物誌」の基になると考えられる手稿が残されていた。この手稿はビュルガーによって書かれたものであるが,所々にシーボルトの筆跡で注釈が加えられていることを発見し,この手稿がシーボルトの計画した「日本鉱物誌」の原稿となるものであることが確実となった。本研究でその手稿を解読して将来において「日本鉱物誌」を実現するための基盤をつくった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Mineral collection and'Lapidographia Japonica'by Philip Franz von Siebold2008

    • 著者名/発表者名
      T.Tagai & A.Mikouchi
    • 雑誌名

      Bulletin The Univ.Museum, The Univ.of Tokyo 44

      ページ: 1-282

    • 査読あり
  • [学会発表] Mineral collections of Siebold in Naturalis.Contributions of Siebold and Barger in making2007

    • 著者名/発表者名
      T. Tagai
    • 学会等名
      Siebold Collection Working Conference II
    • 発表場所
      Leiden,The Netherlands
    • 年月日
      2007-07-26
  • [備考]

    • URL

      http://umdb.um.u-tokyou.ac.jp/DKoubutu/FSiebold/TSie.htm

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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