研究課題/領域番号 |
16402016
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研究機関 | プール学院大学 |
研究代表者 |
井上 義祐 プール学院大学, 国際文化学部, 学長 (40193619)
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研究分担者 |
上田 修 桃山学院大学, 社会学部, 教授 (30160162)
李 捷生 大阪市立大学, 大学院・創造都市研究科, 教授 (50255634)
荒川 淳三 札幌大学, 経営学部, 教授 (40202733)
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キーワード | 技術移転 / 鉄鋼業 / 造船業 / 生産管理 / 宝山 / 首鋼 / 上海外高橋 / 新日鐵 |
研究概要 |
4年計画の第2年度にあたる今年度は、中国への技術移転問題に焦点をあてた。 この問題を調査研究するために、次の作業をおこなった。第1に、中国鉄鋼業ならびに造船業、関連産業の工場見学と関係者へのインタビュー。まず、鉄鋼業に関しては、鞍山、首鋼、宝山の各製鉄所を見学したが、首鋼では工場移転問題、また宝山では新日鐵との合弁による世界最新鋭の薄板工場の管理運営をめぐる問題に焦点をあて、中国鉄鋼産業を代表する両製鉄所における技術ならびに生産管理のレベルについて検討を加えた。他方、造船業については、商船の連続建造を主眼として設立された新鋭工場である上海外高橋造船の工場見学をおこなうことで、同所の生産管理の実態を観察することに努めた。この結果、日本、韓国と比べて中国造船業の生産性ならびに生産管理について改善の余地があることが確認できた。第2に、中国社会科学員の研究者に中国鉄鋼業の現状ならびに政策展開についてインタビューならびに意見交換をおこなった。これによって、現在、鉄鋼製品に対する需給バランス問題が深刻になるとともに、一定規模以下の製鉄所の抑制策がうちだされていることが明らかとなった。第3に、鉄鋼業、とりわけ宝山プロジェクトに際して、技術移転問題を担当した中国側関係者に対して、当時の同国の技術レベルならびに技術移転のターゲット等についてインタビューをおこなった。第4に、技術移転問題を検討する準備作業にも関わるが、新日鐵君津製鉄所の工場見学ならびに近年の生産管理管理システムの現状と課題を中心として、技術者にインタビューをおこなった。
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