研究課題/領域番号 |
16402017
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研究機関 | 島根県立大学 |
研究代表者 |
張 忠任 島根県立大学, 総合政策学部, 助教授 (70326403)
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研究分担者 |
内藤 二郎 大東文化大学, 経済学部, 助教授 (50365855)
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キーワード | 直渓鎮財政所 / 閔行区財政局 / アモイ市財政局 / 瑶海区大興鎮財政所 / 海珠区財政局 / 深〓市財政局 / 福田区財政局 / 金壇市財政局 |
研究概要 |
本研究プロジェクトでは、2005年8月末から、海外共同研究者である中国財政部・財政科学研究所副所長王朝才教授を通じて各地の財政局の協力を得て、十分な研究調査作業を行うことができた。具体的に調査を実施した地域は、上海市政府とその所属の閔行区財政局、福建省アモイ市財政局、広東省財政庁、広州市財政局及びその所属の海珠区財政局、深〓市財政局及びその所属の福田区財政局、湖北省武漢市財政局、安徽省財政庁、合肥市財政局及びその所属の瑶海区大興鎮財政所、江蘇省常州市財政局、金壇市財政局及び直渓鎮財政所であった。聞き取り調査のほかに、数多くの資料収集も行った。特に湖北省武漢市と安徽省合肥市で通常は入手困難な資料を手にいれることができた。2005年度の研究調査を通じて、中国の政府間財政関係への認識をさらに深めることができた。特に、湖北省と安徽省では、地級市の財政権を撤廃し省財政が直接県財政を管理するという事例を知り得た。江蘇省常州市では、県と郷鎮との間に財政請負制が事実上存在することが分かった。また、4層制の地域では、財源の上部集中現象が目立っており、末端政府の財政難が著しいことも分かった。2004年度の研究成果は、2005年5月の日本地方財政学会第13回大会において、張忠任と研究分担者・内藤二郎により、「再集権化を強める中国財政-その制度と実態-」と題して共同報告を行った(本稿は日本地方財政学会研究叢書第13号『地方財政運営の新機軸』に収録される予定)。また、『北東アジア研究』第10号(島根県立大学北東アジア地域センター)所収の論文「中国における地方行政改革と地方自治について-北京市石景山区魯谷の大社区改革を事例に-」の中にも組み入れられている。2005年度の研究成果は、2006年10月の日本財政学会第63回大会において、張忠任と研究分担者・内藤二郎により共同報告を行う予定である。
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