研究課題/領域番号 |
16402019
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
経営学
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
永井 裕久 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 教授 (10266215)
|
研究分担者 |
河合 忠彦 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 教授 (60080363)
徐 〓 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 教授 (40253025)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2007
|
キーワード | グローバル・リーダーシッブ / コンピテンシー / 条件適合 / メタ認知 / 他文化労働力 / 多様性のマネジメント |
研究概要 |
グローバルな経営活動の発展により、多様性マネジメントに対する重要性の高まりが顕著である。とりわけ、言語体系、国籍、価値観の異なる人材から構成される多文化組織を率いる現場のマネジャーには、均質的な組織に対するマネジメントとは異なる視点をもち、的確な判断と行動を示す状況判断能力が求められている。国際経営分野においては、近年、こうした多文化の経営環境おけるリーダーシップ行動の果たす役割に注目が集められており、リーダーがそれぞれ置かれた条件に応じて、地域特殊性と国際汎用性を認知し、条件適合的な行動を発揮することが期待されている。 本研究では、教育心理学に理論的基盤を置く「メタ認知理論」を援用し、グローバルマネジャーがどのようなメカニズムを通して、複合的な環境要因から状況判断を行い、条件適合的なリーダーシップ行動を取るのかを実証的に分析した。このため、先行研究を通した分析枠組みを構築し、グローバルマネジャーに対するインタヴュー調査、質問紙調査に基づいて、グローバルリーダーシップ・コンピテンシー、異文化適応、ワーク・ライフバランス等、複数次元に亘るグローバルマネジャーの行動学習と規範の実践に関するモデルの検証を行った。また、分析モデルについて、適用対象の拡張性についても考察を加えた。 これらの結果から、「メタ認知理論」は、グローバルマネジャーの行動に重要な影響を及ぼすとともに、そのプロセスにおける個人の異文化適応やワーク・ライフバランスの媒介効果を受けながら行動学習や規範の実践が促進されることが示唆された。 本研究の結果は、国内外の学会報告、並びに学術論文、図書として出版され、研究成果が公表された。これにより、学術的かつ実務的な観点から本研究成果が社会的に活用されることが期待されている。
|