研究課題/領域番号 |
16402020
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田尾 雅夫 京都大学, 経済学研究科, 教授 (40094403)
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研究分担者 |
若林 直樹 京都大学, 経済学研究科, 助教授 (80242155)
吉田 忠彦 近畿大学, 経営学部, 教授 (20210700)
金川 幸司 岡山理科大学, 総合情報学部, 教授 (00341470)
立岡 浩 花園大学, 社会福祉学部, 助教授 (40301650)
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キーワード | 官民協働パートナーシップ / 行政改革 / 地域経営 / 地方自治体経営 / 国際比較調査 / 英国 / ニュージーランド・モデル / 医療・福祉 |
研究概要 |
本年は、民間と行政のパートナーシップが、行政改革の先進地域である英国、ニュージーランドエリアでどのように進んでいるのかについて、地方自治の課題と現状を中心に検討した。 まず、田尾は、ニュージーランドに於ける行政改革について、豪州などオセアニア地域の行政関連の学会雑誌等を渉猟しつつ、その近年に於ける展開を再検討した。その結果、ニュージーランドに於いては、中央集権型が進んでいて、地方政府への分権がその行政能力の問題もあり進んでいないことを明らかにした。次に、立岡は、英・米・アイルランド地域に於ける地域的な映画産業の形成と発展のための行政と民間とのパートナーシップ(映像PPP)の動向について海外調査を行い、一つの大きな分野として展開していることを明らかにした。こうした成果について、ルーマニアの国際PPP学会世界大会において発表した。金川は、コミュニティ政策、住宅政策の観点について注目しながら、イギリスの地域戦略パートナーシップ等について調査し、ローカルガバナンスの中におけるパートナーシップの枠組みを明らかにした。吉田は、日本のNPO支援センターについて実態調査を行い、飽和状態になりつつも、指定管理者制度の普及に従い、現状では民間と行政のパートナーシップの展開が見られるために、新たな展開が見られていることを検討した。若林は、英国の先進的な民営化事例である水道事業の民営化について、先行文献研究をウォーリック大学に於いて行い、NPM理論が想定している民営化プロセスが民営化後3年でほぼ終わり、むしろM&Aによる寡占化、多角化、国際化が進行し、企業の戦略によって、異なる局面を見せつつあることを見いだした。また、それに関連して、PPPの一方の主体である自治体の市町村合併や道州制による土台固めについての調査を展開して、道州制についての地方自治体の異なる意見の存在を確認した。
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