研究課題/領域番号 |
16402020
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田尾 雅夫 京都大学, 大学院・公共政策連携研究部, 教授 (40094403)
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研究分担者 |
立岡 浩 花園大学, 社会福祉学部, 准教授 (40301650)
吉田 忠彦 近機大学, 経営学部, 教授 (20210700)
金川 幸司 岡山理科大学, 総合情報学部, 教授 (00341470)
若林 直樹 京都大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (80242155)
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キーワード | 官民連携 / 行財政改革 / 行政経営 / 地方自治体 / 日英比較 / 地域コミュニティ政策 |
研究概要 |
今年度は、公的部門と民間部門の連携パートナージップを通じた行政改革が、どのような領域で成果を上げつつあるかについて、政策評価としての検討を展開した。まず、田尾は、公的セクターと私的セクターがどのように協働できるかという論議について、昨年までに比較研究して集めた資料にもとづいて文献を中心に検討した。それらの成果は来年度中に「公共経営論」(木鐸社)から出版する予定である。そして立岡は、英国・クロアチア・米国について調査研究を行った。特にコンテンツ・ライセンスの分野、観光分野及び環境分野についての官民連携パートナーシップについてのフィールド調査を行い、政策評価の枠組と実際の評価の双方について検討し、サービス・イノベーションを起こす領域では、民間ノウハウを生かした組織間学習が効果的なことを検証した。金川、吉田は、昨年から引き続き、イギリスのパートナーシップ組織へのボランタリーセクターの参加構造を分析した。そこでは、英国のコミュニティ開発に於ける官民パートナーシップによる改革についての政策評価の枠組と実際の評価の双方を検討した。その結果、コミュニティ政策では、企業だけではなくNPOや地元の自主的団体との連携が重要であるだけではなく、如何に、地域のこうした企業や団体の参加の重要性と学習での働きが重要であることを明らかにした。また、若林は、英国の公立学校教育及びベルギーの大学院でのボスドクの研修事業に於いて、民間組織の介入をさせることで、組織間での改革ノウハウやキャリア・カウンセリングノウハウの移転を円滑に進ませたことを検討した。このように、政策評価としても官民パートナーシップはイノベーションが重要なサービス領域に於いて、成果を上げることが確認できた。
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