研究課題
基盤研究(B)
本年度は、二回に分けて海外学術調査と国内での調査及び資料収集を行った。具体的な調査研究の実績は、以下のとおりである。1)これまでの日本の多国籍企業の中国進出に関する文献、資料などの収集をおこなった。2)中国の共同研究者と、中国の経済特区における外資系企業の進出や受け入れについての実態調査を行った。今年は中国の共同研究者と、4つの地域における中国経済の動向と日系企業、中国企業のパイロット・スタディを行った。a)西安を中心にした中国西部の経済発展の現状と国営企業、郷鎮企業の実態と課題、また経済特区における外資系企業(日系企業を中心に)の実態と課題について、共同研究者の趙栄教授たちと、西安地域における日系企業のパイロット調査を行った。b)中国東北部では、共同研究者の朱軍氏(遼寧省政府発展研究センター研究員)と瀋陽、大連の経済特区の産業・地域発展、経済特区、郷鎮企業、日系企業の調査研究を中心に、共同で実証研究を行った。c)上海でも、上海大学の孫教授、毛教授、陳信華教授と上海経済特区の特徴、外資企業の経営と課題、及び日系企業の管理会計・原価管理について、同様のパイロット・スタディをした。d)成都では、共同研究者の張慶昌教授と、日系企業の経営管理と管理会計、原価管理について、ケース研究のための準備研究をした。3)現在、今年度のパイロット・スタディの取り纏めを行っており、来年度の研究計画の打ち合わせと調整を行っている。以上の調査研究により、市場社会主義経済である中国と伝統的な資本主義国におけるビジネスモデルや管理会計モデルがどのように受容され、変容されているか、その特徴が概観できた。
すべて 2004
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Proceedings of the 8th Japan-China Symposium on Statistics, Guilin, China
ページ: 354-355