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2005 年度 実績報告書

「医療思想革命」下の現代アメリカにおける医師役割・患者役割に関する実態調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 16402024
研究機関東北大学

研究代表者

高城 和義  東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (00085953)

キーワード医師役割 / 患者役割 / インフォームド・コンセント / 医療社会学 / 医療思想革命 / アメリカ
研究概要

1970年代のアメリカにおいて、古代ギリシャ以来続いてきた医療思想に、革命的変化が起こった。この」医療思想革命」によって、医師の専権体制とパターナリズムとが疑問視され、ともすれば医師の操作の客体とみなされてきた患者の、「自己決定権」が主張され、インフォームド・コンセントが不可欠とされるにいたった。このような動向は今日なお続行中である。本研究は、このような医療思想革命のもとで、医師役割・患者役割にどのような変化が生じてきているか、それが21世紀にはいってどのように発展してきているのかを、実態調査によって明かにしようとするものである。
そのため本年度は、収集した文献資料を分析するとともに、ヨーロッパにおける医師役割、患者役割と現代アメリカにおけるそれらとを比較しつつ、現代アメリカにおける医師役割、患者役割の特質を解明することに力を尽くしてきた。そのため、イギリスのロンドン大学医学校とドイツのハイデルベルク大学において、実態調査をおこなった。その結果ヨーロッパでは、(1)アメリカの病院ほどには、生命倫理学者や医療社会学者、医療ソーシャル・ワーカー、心理学者、看護師、薬剤師、フィジカル・トレーナーなどの、医師以外の専門家が目立った役割を果たしてはいないこと、それゆえヨーロッパではアメリカと比べると、(2)患者の治療に責任をもっているのは単独の医師である傾向が見られ、医療ティームといっても、複数の医師と看護士が主要な役割を担っていること、それゆえ医師役割に大きな変化が生じていないこと、だが(3)ヨーロッパにおいてもアメリカにおいても、看護師の役割が非常に大きくなってきていること、この点は日本と対照的でさえあること、これらの諸点を、具体的に解明することができた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] パーソンズの社会成層論2006

    • 著者名/発表者名
      高城 和義
    • 雑誌名

      社会学研究 91号(近刊)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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