研究課題/領域番号 |
16402031
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
新原 道信 中央大学, 文学部, 教授 (10228132)
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研究分担者 |
古城 利明 中央大学, 法学部, 教授 (70055185)
柑本 英雄 弘前大学, 人文学部, 助教授 (00308230)
田中 夏子 都留文科大学, 文学部, 教授 (30257505)
藤井 逹也 大阪府立大学, 社会福祉学部, 教授 (80248905)
石川 文也 横浜市立大学, 商学部, 助教授 (60295524)
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キーワード | 共成(codevelopment) / 共生(conviviality) / 社会文化的な島々 / 内なる異端・異物 / 衝突・混交・混成 / 複合・重合 / 移動民(homines moventes) / クレオール |
研究概要 |
初年度は、「辺境」ヨーロッパの"共成"の"智"を明らかをしていくための予備調査段階として、"内なる異端・異物"の錯綜、衝突、混交、混成がより顕著に現れる場における予備的地域調査をおこなった。申請当初は、すべてのメンバーが同じ場所にて調査するスタイルを構想していたが、より現実的に実施可能な方法として、各調査地に数名の代表を派遣するスタイルに変更した(また各自が本科研費以外の助成金等も活用し独自に予備調査をすすめた)。 初年度はオーランド、サルデーニャ、フリウリ・イストリア等での調査を中心としておこなった。 (1)ヘルシンキ大学ライチネン教授の協力によりオーランドの地域自治・自立、国際間地域協力、アイデンティティに関する調査をオーランド本島の中心部マリエハムン、本島内部の農村・漁村地帯と島嶼部における調査をおこなった。 (2)サルデーニャにおいては、1970年代よりサッサリの社会科学者グループとして、イタリアでも有数の地域調査研究を蓄積してきたメルレル教授の研究グループとの協業により、サルデーニャ北西部と内陸部地域を中心に、地域住民のアイデンティティの複合性・重合性についての調査をおこなった。 (3)トリエステ大学のガスパリーニ教授との協力により、このサルデーニャ北西地域と機縁ある地域であるイタリア北東部のフリウリ地方(トリエステ、ゴリツィアさらに国境を越えてイストリア半島のリエカ、プーラ)においても、地域調査を試みた。 (4)他方で、サルデーニャからの"移民"のイタリア国内における受け入れ先であり、無数のコロニーが存在しているミラノにおいての地域住民調査を準備していたが、ミラノの都市調査をともにしてきたマルティノッティ教授の社会調査グループ側の諸事情により調査を断念した。 (5)それに代わる都市調査として、ヨーロッパ社会の文脈とはことなる場所であるニューヨークにおいて、比較のための調査をおこなった。
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