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2004 年度 実績報告書

災害救援者に対する惨事ストレスマネージメントシステムのあり方に関する調査

研究課題

研究課題/領域番号 16402037
研究種目

基盤研究(B)

研究機関筑波大学

研究代表者

松井 豊  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (60173788)

研究分担者 井上 果子  横浜国立大学, 教育人間学部, 助教授 (10242372)
キーワード災害救援者 / 惨事ストレス / ストレスケア / 消防 / 警察 / 救急
研究概要

2004年8月に、研究代表者および研究分担者がイギリスに渡り、災害救援者の惨事ストレス対策およびその教育に携わる方に面接調査を行った。調査の結果、下記の諸点が明らかになった。
(1)ロンドン警察では、大事故後や発砲後に、カウンセラーがミッチェルモデルを修正したデブリーフィングを行っている。(2)ロンドン救急では、1年前から、デフュージングを中心とするTRiM(Trauma Risk Management Following Critical Incidents)を採用している。(3)ロンドン消防では、電話による相談(debriefing)を実施している。(4)イギリス全国調査(未発表)によると、40消防本部のうち、デブリーフィングは35本部で実施されている。ミッチェルモデルは20本部で採用され、その一部には感情段階を除くなどの修正が加わっている。3段階モデル(Braddon & Tate,1993)が1本部で、TRIMが2本部で、それぞれ採用されている。(5)イギリスの消防大学校(The Fire Service College)のカリキュラムには、惨事ストレス対策の科目は設けられていない。(6)イギリス海軍ではTRiMを採用しており、研修を受け資格を持ったマネージャーが約3000人いる。TRiMは、現場にいる上司がデフュージング時に、リスク評価を行う点に特徴が見られた。(7)イギリス国営放送BBCではTRiMを採用している。(8)全体として、イギリスの災害救援組織では、グループミーティング技法が主に採用されているが、その内容は(感情段階を短くしたり、参加人数を8人以内に制限したりして)ミッチェルモデルを修正か改変したものが多かった。
調査結果は日本トラウマティックストレス学会大会(2005年3月26日)で発表される。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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