研究課題
日独米の3カ国の比較研究を進めるにあたって、第1に共同研究者との研究基盤の共有をはかるべく、ヨーロッパ幼児教育学会(EECERA)において、日独間でのビデオ研究の分析について両国各々自国保育者のデータについて研究を発表した。またその中でカテゴリーを再度共同構築する必要が出てきたため、語頻度分析、意味内容カテゴリー抽出を日本側で作成し、そのカテゴリーに基づいてドイツ側がさらに自国プロトコルから下位カテゴリーを作成し、それに対して日本側でさらに下位分化カテゴリーを作成した。この日本側の作業に関しては、日本発達心理学会で研究発表とシンポジウムを開催した。また日本側データについては、園文化を保育の質尺度においてタイプ訳してそのタイプと保育者プロトコルとの関連について検討を行い、日本保育学会で研究発表を行った。第2には、日本の保育観をアメリカの保育観と比較するために、プロジェクトアプローチに焦点をあて、日本の保育の特徴を東アジアの保育の特徴とともに整理しまとめた出版原稿を作成した。印刷出版は2006年度となったが、現在の保育動向をまとめることによって日米の志向性の相違を理論的に検討した。またアメリカのプロジェクトアプローチを紹介するための翻訳出版を行った。第3には、ビデオ刺激法という方法論についての研究をさらに深めるために、多声的ビジュアルエスノグラフィー法を最初に開発したJ.Tobin氏、ビデオ記録によってプロジェクト研究を進めているイタリア レッジョ・エミリアのLella Gandini氏を招聘して講演をしてもらう中で議論を深めた。このビデオ刺激法についての先行知見をもとにして、2006年度AERAではビデオを利用した質的研究法に関するシンポジウムを申請したところ採択され、シンポジウムを行う予定である。
すべて 2006 2005
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日本発達心理学会第17回大会,発表論文集 17
ページ: 150
日本発達心理学会第17回大会発表論文集 17
ページ: 151
幼児と保育 51(12)
ページ: 60-61
質的心理学研究 4
ページ: 152-164
EECERA (European Early Childhood Education Research Association) 15th Conference abstruct 15
保育とカリキュラム 11,12月号