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2005 年度 実績報告書

陽子-重陽子分解反応による三核子力の優劣

研究課題

研究課題/領域番号 16403002
研究機関東京大学

研究代表者

矢向 謙太郎  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (50361572)

研究分担者 関口 仁子  独立行政法人理化学研究所, 本林重イオン核物理研究室, 協力研究員 (70373321)
キーワード三体力 / 陽子-重陽子分解反応 / 相対論的効果 / ファデーエフ理論 / 三核子系 / 偏極分解能
研究概要

オランダKVI研究所において遂行した190MeVにおける陽子-重陽子分解反応の偏極分解能Ayの測定では、様々な幾何学的条件の実験結果を同時に取得することに成功した。我々はまず、最も三核子力(三体力)効果が大きく見える幾何学的条件と全く見えない条件に注目し、解析を進めることにした。研究分担者の関口はデータ取得後の実験解析を担当していることから、三体力理論の研究者を訪ね、三体力効果の幾何学条件に関する理論的な見地からの助言を得た。ファデーエフ理論に基づく理論解析の面では、海外共同研究者のH.Witala教授等が核子当たり100MeVから200MeV付近において相対論の効果を考慮した陽子-重陽子分解反応の計算手法を確立し、陽子-重陽子分解反応のある特定の幾何学条件においては、相対論的な効果も考慮すべきであることを明らかにした。また彼らは、従来の核力とは異なる見地から形成されたカイラル対称性理論に基づく核力を用いた理論解析も進めつつある。我々がKVI研究所で行った実験では、様々な三核子散乱の散乱過程を測定していることから、核力のテストを行う上で非常に有用なデータであると強く認識されている。
現在、実験で取得したデータはKVI研究所の共同研究者と共に解析を進めている。得られた実験結果は、様々な三体力や相対論を考慮したファデーエフ理論計算と詳細な比較を行った上で、今後論文としてまとめる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Resolving the Discrepancy of 135 MeV pd Elastic Scattering Cross Sections and Relativistic Effects2005

    • 著者名/発表者名
      K.Sekiguchi, H.Sakai, K.Yako et al.
    • 雑誌名

      Physical Review Letters 95

      ページ: 162301-01-162301-04

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2012-10-03  

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