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2004 年度 実績報告書

超高エネルギー宇宙線現象解明のためのCERN LHC用ガンマ線観測装置製作

研究課題

研究課題/領域番号 16403003
研究種目

基盤研究(B)

研究機関芝浦工業大学

研究代表者

笠原 克昌  芝浦工業大学, システム工学部, 教授 (00013425)

研究分担者 井戸川 知之  芝浦工業大学, システム工学部, 助教授 (40257225)
鳥居 祥二  早稲田大学, 理工学総合研究センター, 教授 (90167536)
田村 忠久  神奈川大学, 工学部, 助教授 (90271361)
さこ 隆志  名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (90324368)
キーワードLHC / タングステン・カロリメー / 宇宙線 / 超高エネルギー現象 / MAPMT
研究概要

宇宙線超高エネルギー現象解明のため,CERN-LHCの衝突で発生する最前方粒子の(ガンマ線,中性子)の測定用カロリメータを開発する.タングステン・カロリメータをCERN-LHCの想定される実験環境に適合する形で制作し,CERN-SPSの電子,ミューオン,陽子ビームを用いて2004年7,8月に性能テストを行なった.あらかじめ行ったシミュレーションによる予想に近い良好な結果が得られ,本実験に向け準備が一歩前進した.タングステンは断面2cmx2cmと4cmx4cm,長さ54輻射長(rl)の2つのタワーを用意した.32rlまでは約2rlおきにそれ以降は4rlおきに3mmのプラスチック・シンチレータを挿入した.また,4,6,32rlには1mm角のシンチレーティング・ファイバーからなるベルトを挿入し,マルチアノード光電子増倍管(MAPMT)で受ける事により,内部で発生するシャワーの中心を求めるのに使用した.今回の試作器のテストの目的は,1)MAPMTでのデータ取得システムの検証,2)2cmx2cmのような常識を破る小面積のカロリメータで充分な精度のエネルギー決定ができること,3)特に,カロリメータのすみから2mm以内に入射したシャワーについては、もれの補正を行う事により,中心付近に入射したシャワーと同程度の精度がだせること,4)補正関数がエネルギーに依らないこと,5)陽子と電子の区別がほぼ100%のレベルでできること,の検証である.テスト実験では150GeVミューオンを一様にタワーに入射させ,1粒子の基準とし,位置に依る依存性などを明らかにした.次に電子50,100,150,200,250GeV,陽子200,350GeVを照射し,各タワーについてエネルギー分解能,e/p分離などを解析中である.予備的な結果では,2cmx2cmタワーについて中心付近で5%(at 200GeV)を上回るエネルギー分解能を示し,シミュレーションで求めた補正関数でよく補正できることが示された.現在シンチ・PMT系のリニアリティーをレーザ光を使って調査中で,これによりさらにシミュレーションと実験の一致はよくなると考えられる.

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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