研究課題
基盤研究(B)
「電子陽電子衝突型加速器における円形ビーム衝突に関する研究」においては、電子陽電子衝突型加速器の性能を数倍から1桁向上させるために有望な衝突方式である円形ビーム衝突について、ロシアのシベリア、ノボシビルスクのブドカー原子核研究所(BINP)と共同で研究を行っている。具体的にはBINPと共同で、VEPP-2000における円形ビーム衝突方式について、詳細な理論的な検討を行うとともに、ビーム・ビーム相互作用について、BINP側とは独自に計算機シュミレーションを行ってきた。今年度始めには、今後の共同研究計画についての打合せのため、研究代表者がBINPを訪問した。さらにKEKの研究者がVEPP-2000加速器についての知見を高めるため、円形ビーム衝突実験に関わる国際会議やワークショップに参加している。またBINPからはビーム・ビーム相互作用の専門家をKEKに約3週間招聘し、KEKの研究者と詳細にわたる議論を行った。さらにVEPP-2000の制御系の研究者も招聘した。彼らはKEKB加速器の制御システムを見学し、KEKBの制御系の研究者と議論を行ったあと、3月21日から25日にかけて葉山の総合研究大学院大学で開催されたPCaPAC2005(パーソナルコンピューターによる加速器制御システムに関する国際ワークショップ、KEK/総研大共催)に参加し、VEPP-2000の加速器制御について発表した。