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2006 年度 研究成果報告書概要

高精度化石・放射年代測定によるインドラダックヒマラヤ,インダス縫合帯の形成史解明

研究課題

研究課題/領域番号 16403008
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分海外学術
研究分野 地質学
研究機関岐阜大学

研究代表者

小嶋 智  岐阜大学, 工学部, 教授 (20170243)

研究分担者 大谷 具幸  岐阜大学, 工学部, 助教授 (20356645)
板谷 徹丸  岡山理科大学, 自然科学研究所, 教授 (60148682)
永広 昌之  東北大学, 総合学術博物館, 教授 (10124554)
研究期間 (年度) 2004 – 2006
キーワードヒマラヤ造山帯 / インダス縫合線 / ラダック / 生層序学 / 放射年代学 / 構造岩石学 / 大陸衝突
研究概要

本研究により得られた成果は以下のように要約される.
1.インダス縫合帯沿いに分布するモラッセ堆積物(衝突時堆積物)であるヘミス礫岩に含まれるチャート礫より,後期三畳紀〜前期白亜紀の放散虫化石を得た.これらの礫はセノテチスの海洋底を構成していたチャートであると考えられるので,ラダックヒマラヤにおいては,セノテチスの開口(カラコルムブロックのゴンドワナ大陸北縁からの分裂)は中期三畳紀以前に遡ることが明らかとなった.
2.シュヨク縫合帯沿いに分布する陸棚相海成層は,中期ジュラ紀(Callovian)のアンモナイトを含むソルタック層,中期白亜紀(Albian)の有孔虫オルビトリナ類を含むシュヨク層に区分される.このことは,シュヨク縫合帯沿いの海洋の閉鎖時期が後期白亜紀以降であることを強く示唆する.
3.セノテチスを構成する海洋プレートの沈み込みにより形成されたラダック島弧の主要構成メンバーである火成岩類は,構成鉱物の化学組成からカルクアルカリ岩であり,そのK-Ar年代は50〜51Maである.また,ラタック島弧北縁部には同じくカルクアルカリ岩の特徴を示し,64〜66Maの年代を持つ花崩岩・閃緑岩等も分布する.従って,セノテチス海の沈み込みに関連した火成活動は,インドーユーラシアの衝突イベントの前に,少なくとも50〜66Maの1600万年間にわたって続いていたことが明らかとなった.
4.カラコルム断層沿いに発達するマイロナイトには,現在の活動と一致する右横ずれを示す剪断指標以外にも,縦ずれを示す線構造や引張を示す変形構造が認められ,1500万年以上に渡る長く複雑な変形史を記録していることが明らかとなった.また,動的再結晶石英のアスペクト比等から,高温領域では幅の広いマイロナイト帯が形成され,断層沿いの温度低下とともに剪断帯の幅は狭くなっていったと考えられる.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Discovery of Jurassic ammonoids from the Shyok suture zone to the northeast of Chang La Pass, Ladakh, northwest India and its tectonic significance2007

    • 著者名/発表者名
      Ehiro, M., Kojima, S., Sato, T., Ahmad, T., Ohtani, T.
    • 雑誌名

      Island Arc 16

      ページ: 124-132

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Discovery of Jurassic ammonoids from the Shyok suture zone to the northeast of Chang La Pass, Ladakh, northwest India and its tectonic significance2007

    • 著者名/発表者名
      Ehiro M., Kojima S., Sato T., Ahmad T., Ohtani T.
    • 雑誌名

      Island Arc vol.16

      ページ: 124-132

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [雑誌論文] On Orbitolina (Foraminiferida) from the Shyok suture zone, Ladakh, NW India2006

    • 著者名/発表者名
      Matsumaru, K., Ehiro, M., Kojima, S.
    • 雑誌名

      Jour. Palaeontol. Soc. India 51

      ページ: 43-49

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] On Orbitolina (Foraminiferida) from the Shyok suture zone, Ladakh, NW India2006

    • 著者名/発表者名
      Matsumaru K., Ehiro M., Kojima S.
    • 雑誌名

      Jour. Palaeontol. Soc. India vol.51

      ページ: 43-49

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2008-05-27  

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