研究課題/領域番号 |
16403009
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田上 高広 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80202159)
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研究分担者 |
小畑 正明 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20126486)
鎌田 浩毅 京都大学, 大学院・人間環境学研究科, 教授 (80303791)
石川 尚人 京都大学, 大学院・人間環境学研究科, 助教授 (30202964)
巽 好幸 海洋科学技術センター, 固体地球統合フロンティア研究センター, 領域長 (40171722)
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キーワード | ホットスポット / ハワイプルーム / ピーク値比較K-Ar法 / XRF化学分析 / マウイ島 / オアフ島 / カウアイ島 / ハワイ島 |
研究概要 |
本年度は、以下の5つの研究を行うことが出来た。 (1)マウイ島の西マウイ火山から採取した盾状期と後盾状期の溶岩約40試料について、ピーク値比較K-Ar法による年代分析とXRF化学分析を行った。その結果、西マウイ火山の陸上露出部分について火山活動の全貌が初めて明らかになった(投稿論文作成中)。 (2)オアフ島のコーラウ火山の再生期ユニットについて、全ての溶岩流から約40試料を採取し年代とXRF化学分析を終え、従来分からなかった2つの時空間パルスを持つ火山活動が明らかになった。この成果を投稿論文として取りまとめた(Earth Planet.Sci.Lett.に印刷中)。 (3)オアフ島のコーラウ火山の盾状期ユニットについて、従来議論の多かった活動の終了時期などを正確に求めることを目指して、系統的な研究に着手した。まず、年代値の信頼度を従来よりも正確に評価するために、最もよく火山層序のわかったMakapu Headについて、溶岩の風化変質度に対するKとArの含有量、およびK-Ar年代値の関係を研究した。予察段階ではあるが、Aa溶岩の場合、含有量と年代値が斑晶の風化変質度と相関せず、かなり風化変質の進んだ試料でも、正確な年代が得られることがわかった。 (4)ハワイ島のキラウエア、ヤウナロア、フアラライ火山より採取した、噴火の時期が明確な歴史溶岩約50試料について、マントル起源の過剰^<40>Arと質量分別作用の年代値への影響の評価を行った。この結果、適切な粒度の石基フラクションを用いれば、過剰^<40>Arをほぼ完全に除去できることが明らかになった。また、質量分別作用についての補正が妥当であることも確認された(投稿論文作成中)。 (5)カウアイ島の再生期火山ユニットから採取した約50試料にっいて、年代分析を進めた結果、従来知られていなかった古い活動と新しい活動が明らかになった。また、島の西側に露出する盾状期,後盾状期の火山ユニットからも、年代分析に適した試料を採取することに成功した。
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