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2005 年度 実績報告書

巻貝における左右二型の共存機構と系統進化

研究課題

研究課題/領域番号 16405008
研究機関信州大学

研究代表者

浅見 崇比呂  信州大学, 理学部, 助教授 (10222598)

研究分担者 吉村 仁  静岡大学, 工学部, 教授 (10291957)
青塚 正志  東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (40106604)
遠藤 一佳  筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 助教授 (80251411)
上島 励  東京大学, 理学系研究科, 助教授 (20241771)
キーワード左右 / 分子系統 / 巻貝 / タイ / 共存
研究概要

東南アジアに分布する樹上性巻貝の左右二型種群Amphidromus属を対象として、鏡像変異の維持機構、および鏡像集団(種・系統)の進化プロセスに対する理論的予測をテストするために、左巻または右巻に固定した集団と左右二型集団との側所的分布、および巻型頻度の時空変動を調査した。
1.交尾行動:標識再捕を継続している永久コドラートの内側において、左巻と右巻の交尾が比較的容易に行われていることを示唆する交尾様式の記録に成功した。巻貝の左右二型は、互いの交尾が物理的に困難であるために生じる頻度依存淘汰が原因で共存できないことが理論的に予測されてきた。しかし、左右二型の交尾が物理的に困難ではなければ、頻度依存淘汰は生じない。問題は、左右二型の間の交尾がどれほど容易であるか、そこにあることになる。すなわち、交尾がまったく自由であるのであれば、頻度依存淘汰は生じないから、その意味で左右二型変異は中立であることになる。しかし、その状態では、左右二型が共存するメカニズムにはなりえない。左右二型の共存をもたらすには、左右二型の間の交尾が左巻どうしまたは右巻どうしの交尾より容易であるか、あるいは左右二型の遭遇確率がより高くなければ、左右二型は長期的には共存できない。したがって、左右二型間の交尾成功率の量的解析が次のステップとして重要であることが明確になった。
2.左右二型の形態比較:同所的に共存する左右二型の成貝の殻のデジタル画像を撮影し、計測結果を統計解析した結果、同一の遺伝子プールを共有するにもかかわらず、左右二型の殻は鏡像対称ではないことが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 鏡の国の新種の進化2005

    • 著者名/発表者名
      浅見崇比呂, 上島 励
    • 雑誌名

      アクアネット 11

      ページ: 21-23

  • [図書] 左右/みぎひだり(動物と左右)2006

    • 著者名/発表者名
      浅見崇比呂
    • 総ページ数
      10

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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