研究課題/領域番号 |
16405020
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
飯嶋 盛雄 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 助教授 (60252277)
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研究分担者 |
山内 章 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (30230303)
野島 博 千葉大学, 園芸フィールド科学教育研究センター, 助教授 (30009550)
坂上 潤一 国際農林水産業研究センター, 国際情報部, 主任研究官 (70399369)
泉 泰弘 滋賀県立大学, 環境科学部, 助手 (90305558)
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キーワード | アフリカ / アフリカイネ / 国際研究者交流 / 稲作導入 / ナミビア / ネリカ / NERICA / 貧農 |
研究概要 |
アフリカ南西部に位置するナミビア国は、国土の大半が乾燥地に属する砂漠国である。本研究では、北部地域に広がる未利用の季節性湿地帯の基本的な水環境を改変せずに、あるがままの湿地帯に適合する稲品種を導入し、さらに当地の貧農によるトウジンビエ栽培に融和するような稲栽培体系を提案することを目的とする。 次年度の研究では、まず海外共同研究者のKanyomeka氏とともに協力者のKomperi(ナミビア農務省上級技官)氏とLwinga(ナミビア農業短大技官)氏の3名が来日し、季節性湿地帯に導入するイネ品種群の種子増殖を行うとともに、湿地帯へのイネ導入方法論について日本側研究者と議論した。その結果、これまでに名古屋大学で保管していたイネ品種群に加え、西アフリカ地域で栽培される有望品種についても導入することとした。そのため、代表者がギニアに出張し、共同研究者の坂上とともに西アフリカの稲作を視察し、導入する品種を選定した。雨季の始まりの11月に代表者がナミビアに出張し、120品種を供試した圃場試験を開始した。ナミビア国では、北東部のカプリビ回廊でもザンベジ河氾濫水による湿地帯が広がるため、カティマ市近郊のカリンベサ地域でも品種選抜試験を行うこととした。すなわち、北部湿地帯のオゴンゴ地域とともに2つの地域で今後3ヵ年に渡り品種選抜試験を行う。雨季の最中の3月に再び代表者がナミビアに出張し、出穂期のイネの病害の発生状況と品種の成育状況を観察し、共同研究者と議論を行った。カリンベサ地域では、とくにゴマ葉枯病とアフリカタマ蝿の発生が顕著であったが、オゴンゴ地域では、それらはほとんど観察されなかった。次年度の研究では、本年度の試験結果をふまえ、カリンベサの農家圃場とオゴンゴの季節性湿地帯で、10数品種のイネ栽培試験を開始することとした。
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