研究課題
基盤研究(B)
我々は、西洋ミツバチを対象に蜂蜜生成のキー酵素であるショ糖分解酵素(α-グルコシダーゼ)を研究してきた。その理由は「蜂蜜の生成が極度に高い基質濃度・生成物濃度(85%)の条件」で行われるからである。その結果、異常な反応条件に適応した3つの酵素を見出した。研究の最終の到達地点は、1)ミツバチ属における蜂蜜生成の分子機構を究明、2)活性化を招くアロステリック構造を決定、である。しかし、蛋白構造の比較対象がないため作業は難航しており、アジア原産ミツバチの酵素データに期待している。本申請の目的は、タイ・韓国の4種ミツバチについて、A)基質・生成物-活性化型のアロステリック酵素が存在すること;B)各ミツバチ種が行う蜂蜜の生成機構の特徴を比較;C)アイソザイム発現に時空間制御があることの確認、を調査することである。アジア原産ミツバチは、西洋ミツバチと同様に3酵素あるは2酵素が存在することを調査できた。特に、東洋ミツバチについては3つの酵素をクロマト操作により分離に成功し、アロステリック酵素の照合(基質に対する活性化から判定)を行った。現在は活性化の分子解析を計画している。これらの3アイソザイムの発現に関し、時空間制御を示唆する結果を得た。小ミツバチにも基質活性化型酵素とさらにもう2種の酵素を確認できた。両ミツバチの蜂蜜にも活性があり、東洋ミツバチでは成虫酵素の1つと一致するデータを得た。クロ小ミツバチと大ミツバチの蜂蜜中にも活性があり、成虫酵素との照合を行った。これらには2種の酵素が存在する可能性が高い。本調査の解析から3アイソザイム系と2アイソザイム系の2タイプに分類できる結果を得た。本研究とは別個に行ったマル花バチの実験では2アイソザイム系を支持し、さらなる解析を行うことは花バチのショ糖分解システムの究明に重要である。
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