研究課題/領域番号 |
16405035
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 海外学術 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
井上 昇 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 助教授 (10271751)
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研究分担者 |
玄 学南 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (10292096)
杉本 千尋 北海道大学, 人獣共通感染症リサーチセンター, 教授 (90231373)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2006
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キーワード | トリパノソーマ / アジア / 疫学調査 / LAMP法 |
研究概要 |
我々が開発したトリパノソーマエバンシ特異的LAMP法を用いて中国、モンゴル、インド、アフリカ、フィリピンの畜牛および馬由来DNAサンプルを検査したところ、これらのサンプルからトリパノソーマエバンシの特異的増幅が可能であった。モンゴルおよび中国東北部ではトリパノソーマエバンシ感染例はごく少数(596以下)であったが、中国西部では50%以上の感染率であった(検体数:モンゴル200検体、中国106検体)。これらのことから、比較的寒冷な地域ではトリパノソーマエバンシの流行がないことがわかる。 ベクターからのトリパノソーマ検出においても、LAMP法が十分適用可能であることも証明できた。残念ながらアブの捕獲は困難であり、実現しなかったが、アフリカトリパノソーマの媒介昆虫であるツエツエバエは多数捕獲することが容易であったため、北海道大学・大学院獣医学研究科・小沼操教授、今内覚助教との共同研究でツエツエバエからのトリパノソーマ検出を実施した(論文投稿準備中)。 我々の開発したトリパノソーマ検出用LAMP法は国際的にも評価が高く、平成19年度から帯広畜産大学・原虫病研究センター・井上研究グループがトリパノソーマエバンシ感染症に関するOIE(国際獣疫事務局)リファレンスラボに認定されることとなった。 本研究で開発したトリパノソーマ検出用LAMP法をさらに改良し、実用可能なトリパノソーマ検出キットの開発を目的とした新たなプロジエクト研究がスイスに拠点をおく財団(Foundation for Innovative new Diagnostics : FIND)から要請され、現在実施している。
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