研究概要 |
今年度は、本邦とアジア圏(中国四川省-成都(四川医科大学老年科)、雲南省-昆明(昆明紅十字病院内科)、ネパールカトマンズ市(Tribuhan大学産婦人科)、韓国-ソウル市(サムソン医科大学産婦人科))において、検討を行った。各大学又は病院と共同研究の実施内容、費用負担、成果の帰属等について研究協議書を結んだ。各大学及び研究機関で初年度分として各々100名(日本は200名)の研究協力者を依頼し、書面にて同意を頂いた後、問診、診療、アンケート、一般及び遺伝子解析用採血を行った。四川省及び雲南省の研究が先行しており、各々112,103名の閉経後女性(52-79歳)に問診、肥満率,血圧等の一般診療に加え、アンケート及び採血を行い結果が出てきている。アンケートはホルモン補充療法に対する理解、態度に加え、幸福感、うつ尺度、高齢者には高齢者総合機能評価、医療に対する期待、リビングウイルに至る広範な範囲を網羅した。採血評価項目は脂質値、血糖、肝腎機能等に加え,各種性ホルモン濃度、サイトカインを測定した。これは、各国とも民間療法レベルでホルモン含有健康食品等が少なくないためである。遺伝子解析は中国が血液、DNAの海外持ち出しを禁じている事も有り、両地域の共同研究者と共同で解析システムを構築した。血栓形成に関与する各種遺伝子素因に加え,ホルモン受容体等まず,10種類のSNPの解析を開始している。ネパールでも100名の資料採取が終了し、韓国も同意された患者の登録、DNA抽出が開始された。本邦では236名の成績が出されている。米国は大規模臨床試験WHI参加者の遺伝子解析を共同研究として依頼審議され,内定を頂いている。
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