研究課題
基盤研究(C)
De Bruijn族のグラフ及びハイパーキューブを中心としてフィードバック頂点集合、分解、本型埋め込み、Cayleyグラフ表現、数え上げ、適応型故障診断等について研究を行った。以下、いくつかの項目について結果の説明をする。1.フィードバック頂点集合については、trivalent Cayleyグラフ及びキューブ連結サイクルにおいて一般的な下界に等しい大きさのフィードバック頂点集合が存在することを示し、その構成法を与えた。De Bruijnグラフにおいては、一般的な下界値に一致する最小フィードバック頂点集合が存在しない場合があることを証明し、その他のばあいにはオーダー150まで実際に下界に一致する最小フィードバック頂点集合を構成した。下界値に一致しない場合があることを示したことは今後の展開がどのようになるか興味ある問題を提起している。2.Cayleyグラフ表現については、Kautzグラフのgroup action graph表現とdihedral butterflyのCayleyグラフ表現を与えた。Kautzグラフのgroup action graph表現は未解決問題としてあげられていたものであり、それを解決したことの意義は大きい。3.ハイパーキューブの変形族のグラフの対称性について調べ、いくつかの変形族のグラフが頂点可移ではないことを示した。この性質はハイパーキューブの変形族のグラフを評価する時の基準の一つになるものであり、新たな変形族を考える時の要因となる。
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