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2005 年度 実績報告書

マルチフォールトモデルを対象としたLSIのテストに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16500036
研究機関九州工業大学

研究代表者

梶原 誠司  九州工業大学, 情報工学部, 教授 (80252592)

研究分担者 温 暁青  九州工業大学, 情報工学研究科, 助教授 (20250897)
キーワードLSIの設計とテスト / 論理回路 / テストパターン生成 / 故障診断 / 故障シミュレーション / ブリッジ故障
研究概要

平成17年度の研究では,単一縮退故障を対象に生成されたテストパターンのブリッジ故障検出能力向上手法を提案した.本手法は,与えられたテストパターンに潜在的に含まれるドントケアに着目し,テスト生成の動的圧縮を伴うテストパターン変換を用いた.テストパターン変換は,テストパターン中のドントケア判定と,ドントケアへの論理値割り当てによって構成される.したがって,テストパターン数を増加させず,縮退故障検出率も低下させないでブリッジ故障に対する検出率を向上させることができる.ISCASベンチマーク回路に対する実験では,提案手法が縮退故障用テストパターンでのブリッジ故障検出率を向上できることを示した.さらに,ブリッジ故障に対する検出率向上効果を最大限にいかすため,ある入力ベクトルから内部信号値を正当化する最小キューブ抽出手法を提案した.正当化する信号値が一つの場合を基に,複数の信号線を同時に正当化する最小キューブ抽出手法へ拡張した.複数信号値を正当化する場合は,正当化可能なすべてのキューブをBDDで表現し,キューブ抽出問題をBDD上での最短路間題に帰着させた.提案手法は,テストベクトルの特定ビット数が最小であるテストキューブを求めるため,テストパターンの品質向上の他,例えばテストデータコンプレッションの効果を高めるのに有効である.
また,論理回路のタイミング動作に影響するパス遅延故障に対応するための,テストパターン圧縮手法を提案した.テスト対象となる長いパスは,プロセス変動やノイズの影響で実際に製造された回路では長いパスにならない可能性があるが,提案手法は,テスト対象にはならなかったが実際には長いパスの故障を検出する可能性を高めることができる.実験では,提案手法が非対象の長いパスの故障を多く検出するコンパクトなテスト集合を効率的に生成できることを示した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] A statistical quality model for delay testing2006

    • 著者名/発表者名
      Yasuo Sato, 他
    • 雑誌名

      IEICE Trans.Electronics VOL.E89-C, No.3

      ページ: 349-355

  • [雑誌論文] On Design for IDDQ-Based Diagnosability of CMOS Circuits Using Multiple Power Supplies2005

    • 著者名/発表者名
      Xiaoqing WEN, 他
    • 雑誌名

      IEICE Trans.Info.and Syst. Vol.E88-D, No.4

      ページ: 703-710

  • [雑誌論文] 中間故障電圧値を扱う故障シミュレーションの高速化について2005

    • 著者名/発表者名
      温 暁青, 他
    • 雑誌名

      電子情報通信学会論文誌D-I Vol.J88-D-I, No.4

      ページ: 906-907

  • [雑誌論文] On Statistical Estimation of Fault Efficiency for Path Delay Faults Based on Untestable Path Analysis.2005

    • 著者名/発表者名
      Masayasu Fukunaga, 他
    • 雑誌名

      IEICE Trans.Info.and Syst. Vol.E88-D, No.7

      ページ: 1671-1677

  • [図書] ディペンダブルシステム2005

    • 著者名/発表者名
      米田友洋, 梶原誠司, 土屋達弘
    • 総ページ数
      243
    • 出版者
      共立出版

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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