研究概要 |
本研究ではユビキタスコンピューティングを実現するためのエージェントフレームワークの構築を行った. 初年度はユビキタスコンピューティングを実現するためのモデル設計を行った. 1.ADIPSフレームワークを用いてユビキタスサービスのモデルをエージェント指向で構築することによって、利用者指向でサービスを実現するモデル構築を行った. 2.ADIPSフレームワークの実装形態であるDASHフレームワークのACLをユビキタス環境/ユビキタスサービスのモデルに適合するために設計を行った. 3.DASHフレームワークに対し,ユビキタス環境のモデル,ユビキタスサービスのモデル,新たに定義するACLを処理可能なエージェントアーキテクチャを設計した. 4.在宅勤務を行うテレワーカーと,テレワーカーに仕事を発注する企業との間のマッチメイキング(ジョブマッチメイキング)を行うシステムの設計を行った. 次年度は,初年度の設計に基づいて以下の評価実験を行った. 1.エージェントフレームワークと開発環境の構築研究: 前年度に設計したエージェントアーキテクチャとその通信言語を実装し,エージェントフレームワークの構築研究を行った. 2.フレームワーク評価実験:Webで発信される情報を個別化し,利用者指向の情報提供を行うWeb適応システムを開発し,フレームワークの有効性の評価を行った.利用者のさまざまな要求変化に応じて,適切な情報を提供できるシステムが構築可能であることを確認した. 3.店舗情報推薦システムの開発: ユビキタス環境下において,店舗情報を推薦するシステムの開発を行った.協調フィルタリングとコンテクストアウェアネスとを組み合わせて利用者の嗜好データを獲得することにより,利用者に対する推薦精度を向上させることを特徴とする.
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