研究概要 |
本研究の目標は,既に作成した日本現存朝鮮古書データベースを,インターネットを通じて公開し,韓国を始め世界各国の朝鮮及び朝鮮本研究者に必要な書誌情報を提供するため,国際対応のDOKB(Database of Old Korean Books)情報検索システムとして,Java, PostgreSQL及びUnicodeで再構築し,WebDBとして公開サービスをすることである. 平成17年度は,朝鮮古書書誌データのうち,集部約2,700件をベースに,次の手順で研究開発・開発作業を進めた. (1)現在までのデータをクリーニングし,漢字コードをS-JISからUnicode4.1へ変換する. (2)WebDBシステムを再構築し,Script EngineをPHPからJavaシステムへ変更し,データベース管理システムをMySQLからUnicodeの使用可能なPostgreSQLへ移行する. (3)User Interfaceは管理者用及び利用者用の2つ画面を整備する. (4)WebDBサーバはWindows2000からLinuxまたはWindows2003サーバへ移行する. (5)検索語の入力は,日本,韓国,台湾及び中国に対応するIMEを用意する. なお,藤本氏が進める冊子体目録作成に当たっては,データの分類,印刷・校正を支援するとともに,CD版検索システムの設計及びマニュアルの作成支援を行った. 平成18年3月現在,(1)漢字コードのS-JIS外字等のUnicode化への変換は,Javaによる変換プログラムを実行し,97%程度が変換できた.残り3%は特殊文字として別途フォントを作成・登録しなければならないことが判明した.(2)Web検索システム本体のJava化は,PostgreSQLへのアクセス・ツール部分など約90%のJavaコードが完成したが,ユーザ・インターフェースからの検索語と検索条件の入力,検索結果の画面への表示に関する部分は,現在も開発中である.(3)運用サーバは設定,テスト中である.(4)IMEは多言語Office用MS-IMEを用意した. 以上,国際対応化を目指したDOKBシステムは,開発途上にあり,残る課題を鋭意研究・開発中である.
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