研究概要 |
本研究の目的は,システムの生産性や効率を評価するだけでなく,快/不快や集中度,疲労などの生理的・心理的・生体力学的負荷による指標と従来の評価指標の因果関係を明らかにして,複数の指標を統合したユーザビリティ評価方法を確立することと,それに基づくシステム利用者の負荷を考慮した新たなユーザビリティ評価システムを構築することである. 成果: (1)自律神経系の指標を従来のユーザビリティ評価指標(タスク遂行時間,エラー率,主観 アンケート)と統合して,新しいユーザビリティ評価法を創造するために,特に,皮膚伝導率変動と従来のユーザビリティ評価指標との関連を明らかにする実験分析を行った.結果として,ビデオゲームのプレーヤーを対象として、従来のパフォーマンスやアンケートによる評価と自律神経系の指標(皮膚伝導率,心拍,血流量)との関係を,実験・分析により明らかにした.OZCHI 2005のベストペーパに選出. (2)風力と風向を触覚装置によって知覚できるシステムを開発するとともに,システムの有効性を評価した.IFIP Interact 2005で発表.さらに、システムのグラフィカル インタフェースを構築し、より使いやすいシステムに改良できた. (3)触覚情報を取り込む新しい入力でバイうすを考案して,使いやすさを検証した. (4)画像に色の明度と触覚の強度および触覚記憶に関しての関連を調べた.その結果,明度の高い色が触覚の強度および触覚記憶には有効であることを示した. (5)Webページの画面設計について,視線データのパターンから適切な画像配置の基礎データを得た.また,年齢や性別により画面配置の指向が異なることが実験結果から得られた. (6)皮膚伝導率の変化を取り入れたチャットシステムの構築と,情動の変化として据えられる基礎的なデータの変化パターンを得た
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