研究課題
不確実状況下でのマルチエージェントの合意形成フレームワークを設計・実装することにより,大規模知識の実時間処理手法の開発を行った.本年度の研究成果は、(1)複雑なマルチエージェントの合意形成を効率的に解決するアルゴリズムの開発、(2)アドホックなマルチエージェント環境における情報共有アルゴリズムの開発、そして、(3)不確実状況下における知識獲得に関するアルゴリズムの開発、の3点であり、これらに関連した研究成果として、論文誌4本、国際会議2本を発表した。(1)は、不確実状況下における合意形成において、本質的な成果である。ここでは、マルチエージェント間の制約を重み付き制約充足問題として定式化し、不確実状況下における状況の変化にともなう再計算のコストと解の安定性の両立を達成可能なアルゴリズムを開発した。研究成果として、論文誌1本を発表した(項目11研究発表の2本目)。(2)は、不確実状況下における合意形成のための、エージェントネットワークの構築に関する成果である。アドホックな環境において、モバイルエージェントを用いたエージェントの名前解決アルゴリズムを開発した。研究成果として、国際会議1本を発表した(項目11研究発表の5本目)。(3)は、不確実状況下における知識の獲得に関して、(a)強化学習結果からからのプロダクションルール生成アルゴリズム、(b)ユーザモデル構築アルゴリズム、そして、(c)これらのアルゴリズムの性能向上のための基本的アルゴリズムとしてテキスト分類における属性選択アルゴリズムを開発した。(a)は、教師なし学習に基づく記号知識の獲得を実現しており、研究成果として、論文誌1本を発表した(項目11研究発表の4本目)。(b)は、不確実状況下におけるユーザとの対話に貢献しており、研究成果として、論文誌2本を発表した(項目11研究発表の1、3本目)。(c)は、不確実状況下における知識処理の最適化を可能にする技術であり、研究成果として国際会議1本を発表した(項目11研究発表の6本目)。
すべて 2005 2004
すべて 雑誌論文 (6件)
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