研究課題
18年度は、汎帰納推論機械PLRMおよびdPLRMの汎化性能を検証する研究およびこれらの帰納推論計算アルゴリズムの基礎となる線形計算アルゴリズムの研究を行った。具体的には1.音声認識の分野では、GMMに基づく方法がもっとも優れた方法であると見なされてきており、認識の誤り確率はこれ以上小さくならないのではとする意見も支配的であった。我々は、GMMとは全く異なるアプローチに基づく罰金附きロジスティック回帰機械を音声認識分野における単語認識および話者認識の問題に適用し、従来の方法との性能比較をおこなった。単語認識問題に対しては、汎帰納推論機械PLRMの内部関数である回帰関数として、隠れマルコフモデルを選ぶと、従来の隠れマルコフモデルのみに基づく方法よりも良い性能ができることを示した。話者認識問題にしては、SVMおよびGMMによる方法に比して、dPLRMが優れた性能を持っていることを示した。2.汎帰納推論機械PLRMおよびdPLRMのにおいては、大規模の線形方程式の高精度近似解を効率的に生成するアルゴリズムが要求される。PLRMおよびdPLRMの推論計算に必要となる大規模・悪条件の線形方程式の解法の反復改良法の新しいアルゴリズムを開発した。また、共同研究者の一人は別のグループとの共同研究において、前処理を逐次的に適用して悪条件の線形方程式を解くRump法の収束性の証明を与え、同方法の有用性を示した。
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システム/制御/情報 Vol.51, No.2
ページ: 87-95
Proc. IEEE Int. Conf. on Acoust., Speech and Signal Processing ICASSP
Proc. IEEE Nordic Sienal Processinsr Symposium NORSIG
Proceedings of ENUMATH 2005, Springer Verlag
ページ: 911-918
Journal of Computational and Applied Mathematics (to appear)