研究課題
平成17年度は、年次計画書に沿って以下の項目を中心に取組み、概ね所期の目的を達成した。1 プロトタイプ制作・実証評価実験I(主:共同研究者、副:研究代表者)昨年度開発のr-imageによる色域境界記述子を用いて、双方向色域圧縮・伸張GMAを制作し、評価実験によりマッピング効果を検証した。画像とデバイスとの定量的色域比較を基に、圧縮と伸張の選択基準を明らかにした。2 HDR画像への適用に関する検討(主:研究代表者、副:共同研究者)HDR画像を一般のLDR(Low Dynamic Range)デバイスに表示するには、ダイナミックレンジ圧縮が不可欠である。統合周辺場を用いたRetinexモデルの改良方式を開発し、32bitsのHDR画像を8bitsのLDR画像に効果的に圧縮して、暗部の見えを大幅に改善することに成功した。さらに、空間適応処理による独自の局所コントラスト改善法:LCRT(Local Contrast Range Transform)を開発、高レンジのディジタルカメラ画像の視覚コントラストを保持してLDRデバイスへの高画質表示に成功した。3 Histogram Rescaling法による色域圧縮・伸張アルゴリズムの開発(主:共同研究者、副:研究代表者)r-imageによる色域比較は有効であるが、圧縮か伸張かの自動判定は画像に依存し必ずしも容易ではない。画像の色分布とデバイス最大色域の関係から、色域サイズの判定を要せずに連続写像できるヒストグラム縮尺法を考案した。明度・色相の分割セグメント毎に画像の色分布をデバイス色域境界まで自動的に圧縮・伸張できることを多様なテスト画像で検証した。4 総合評価実験II[1]r-image色域境界記述子、及び[2]ヒストグラム縮尺法を適用した、圧縮・伸張双方向GMAプロトタイプ2方式を開発し、心理物理実験によるz-score総合評価実験を実施して、有効性と実用性を検証した。5 成果発表(主:研究代表者、副:共同研究者)以上の学術成果は、論文誌3報、国際学会等7報、及び図書1件に発表し、内外の評価を仰いだ。
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IEEE Transactions on Consumer Electronics, 51・1
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日本画像学会誌 45・1
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Proc.IS&T NIP21
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