研究課題
基盤研究(C)
1.「心を読む」ことをアルゴリズムとしてとらえ、利害の輻輳する状況下での人の「心を読む」行動の分析と、学習アルゴリズムとしての実現手法の研究を行った。具体的には、協調と競合が絡み合った問題として1・2・5じゃんけんや3カード問題を作成し、相手がこちらの行動を読むことを予想して、それを自己の目的を達成のために利用するという、再帰的な心を読む行動の発現を調べた。また上記と並行して、自己の利益を最大化することと矛盾しない形で、最適な行動を計算機が自動的に生成(学習)するアルゴリズムを検討した。その結果、履歴を考慮した適切な学習アルゴリズムを用いることで、利益が輻輳する状況下で、双方が納得できる良い解を発見できることを示した。2.コミュニケーションにおける視線や表情の果たす役割に注目し、そのメカニズムの解明と人とロボットのコミュニケーションへの応用を目指した研究を行った。具体的には、人の視線方向を検出し、また自ら視線を制御できるロボットと人とのインタラクション実験を通して人の振る舞いを分析、視線を適切に制御することで、人がロボットに対して「意図スタンス」を取りやすくなることを確認した。また表情を単に基本表情に分類するのではなく、表情を目の動きを含めて顔の与える「心の状態」へのメッセージととらえ、その検出方法を検討した。3.人工物を「心を持つもの」とみなして、その意図を読むことでコミュニケーションを実現することを目指した研究を行った。最初のステップとして、Dennettの物理、設計、意図スタンスの分類に従い、人のとるスタンスの評価方法を検討した。具体的には、自律移動椅子、自律移動立方体を用いて、人がそのような未知な物体と出会ったとき、どのように行動するのかを観察、分析して、人の採るスタンスを評価すると共に、人が人工物に対して意図スタンスをとるための条件を明らかにした。
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すべて 雑誌論文 (14件)
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