研究課題
コンピュータビジョンの研究分野において、本研究では、複数光源でのカラー画像から形状復元を行う際に、カラー画像からどのようにしてRGBカラー反射率と形状(傾き情報)を得るかという観点から研究を行うことを目的とした。まず白色球の状態に対して反射率の一様乱数を発生させて、球状のさまざまな傾きの点に対して、さまざまなRGB反射率の乱数を付加することにより、ニューラルネットでの学習用データセットを作成する。ニューラルネットで学習の効率化を目的に、学習は2段階から行うこととし、1つめの学習を行ったニューラルネットでテスト物体のRGB反射率の分布を得たのちに、2つめの学習では、球上のさまざまな傾きに対して実際に得られる有限種類の反射率の組をちりばめて学習することにより、傾き分布を得る手法を提案している。手法により複雑な形状をもつ物体に適用して形状復元を行ったのち、今度は異なる視点、異なる光源配置や異なる物体姿勢での仮想画像を生成することを目的に応用する。視線方向と光源方向を与えたときには、物体の各点での入射角と反射角はおのおの異なることになるが、位相角をさまざま変えながら撮影したデータも必要とすることから、天頂角を変化させながら撮影した画像を利用しながら仮想画像生成用のニューラルネット学習データを作成する手法を考案した。これらの情報をもとに、非線形の明るさ情報に加えて位置ごとのRGB反射率情報を付加することで仮想生成画像の生成を行う手法を開発した。成果としてはパターン認識国際会議ICPR2004において研究発表を行った。その他、画像電子学会やMIRU2004にて照明条件が変化するもとでの移動物体のロバストな抽出手法を発表を行ったほか、知識ベース知能情報システム国際会議KES2004にて電子顕微鏡画像からの対象物形状復元手法の研究発表、サッカー試合などの画像から選手の姿勢を認識し、異なる視点での仮想画像生成に関する研究発表を行った。
すべて 2004
すべて 雑誌論文 (6件)
Proceedings of the 17^<th> International Conference on Pattern Recognition Vol.3
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The Journal of the IIEEJ(画像電子学会論文誌) Vol.33, No.3
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Proceesings of MIRU2004(画像の認識・理解シンポジウム) Vol.II
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Lecture Notes in Computer Science, Knowledge-Based Intelligent Information & Engineering Systems (KES2004) 3214
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