研究課題
基盤研究(C)
本研究では、不確かさとむだ時間を持つ高木・菅野ファジィシステムに対する理論的なシステム解析と制御系設計を行った。さらに、得られた結果を実システムに適用した。まず、不確かさを含まない離散的なむだ時間のみを含むノミナルな非線形システムの安定性解析を行った。対象システムは非線形むだ時間システムであるため、必要十分な大域的安定条件を求めることは難しい。そこで、広いクラスの非線形むだ時間システムをファジィむだ時間システムに変換し、そのシステムの安定性を線形行列不等式を用いた十分条件により与えた。その際に、保守性が高くならないように、ライプニッツ・ニュートン公式やフリー重み行列法を用いて、安定条件の保守性の軽減に努めた。得られた安定条件を拡張し、システム行列に不確かさを含むファジィむだ時間システムに対するロバスト安定条件を得た。これらの条件を基に、ノミナルなシステムに対する安定化制御則と、不確かさを含むシステムに対するロバスト安定化制御則の設計法を与えた。なお、むだ時間に関しては、離散的なむだ時間のみならず、分布むだ時間や中立型むだ時間を含むファジィシステムを考察した。また、常に一定な時不変むだ時間を含むシステムのみならず、時間に従って変化する時変むだ時間を含むシステムも考慮した。さらなる制御系設計法として、システムに未知外乱が混入した際でも、その外乱を抑制するH∞制御則の設計方法も提案した。また、制御系設計に重要な役割を果たすフィルタの設計方法も与えた。最後に、数値的なシミュレーションを行い、これらの理論的な結果の有効性を確認した。さらに、倒立振子やヘリコプタシステムなどの実システムに適用し、実システムへの有効性も実証した。
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