研究概要 |
本研究は,順序表現における確率モデルGAの構成法を提案し,その方式の解析的・実験的評価を行うことによって,新しい枠組みを構築し,GA研究のブレークスルーに寄与すること,さらに,これらの研究によって得られた知見を基に,ACO (Ant Colony Optimization)手法などのフェロモンベースモデルと確率モデルGAとの関連を明らかにし,メタヒューリスティックアルゴリズムへの展開を図ることを目的としている. 本研究で提案している順序向き確率モデルGAであるEHBSA(Edge Histogram Based Sampling Algorithm)は,従来のGAと比較して優れた性能を有するという結果を得ているが,大規模な問題や騙し性を有するスケジューリング問題等では,性能に限界がある.一般に,進化的計算にヒューリスティックを組み合わせることにより,性能が飛躍的に向上することは既知の事実であるが,平成17年度では,EHBSAへのヒューリスティックの適用に関してLin-Kernighanなどより高度な手法の適用研究を実施し,効果の確認を行った.また,本研究テーマの過程で有望性が明らかになってきた集合フェロモンをモデルとする探索アルゴリズムAPS(Aggregation Pheromone System)の発展形の研究を行い,実数空間探索にも応用できる新しいメタヒューリステイックアルゴリズムを提案した.
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