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2005 年度 実績報告書

選好逆転現象をもたらす認知課程の解明とモデル化

研究課題

研究課題/領域番号 16500160
研究機関東京工業大学

研究代表者

山岸 侯彦  東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (70286136)

研究分担者 牟田 博光  東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 教授 (70090925)
中川 正宣  東京工業大学, 大学院社会理工学研究科, 教授 (40155685)
前川 眞一  東京工業大学, 大学院社会理工学研究科, 教授 (70190288)
キーワード意思決定 / 選好逆転 / 属性注目度 / Evaluability Hypothesis
研究概要

選好逆転現象を扱った研究は数多く存在する(Schneider & Shanteau, 2003)が、それらの研究の中でも近年特に意思決定研究者の注目を集めるのが、複数の対象について「個別に提示して一つの対象への評価を求める」場合と、「全てを同時に提示して全ての対象への評価を求める」場合の選択不一致である。前者を「単独評価(Separete Evaluation)」、後者の方法を「並列評価(Joint Evaluation)」と呼ぶ。本研究では、この同一対象について異なる評価方法によって生じる選好逆転を扱った。
単独、並列評価の間の選好逆転を扱った研究のうち、Hsee(1996)では評定対象の属性値への注目程度の違いから選好逆転を説明するEvaluability Hypothesis(以下EH)を提唱した。EHは、選好逆転の原因を単独評価では程度判断が容易な「Easy属性」に注目し、並列評価では程度判断が困難な「Hard属性」に注目する事に求めた。
本研究が明らかにした事は、次の通りである。単独、並列評価の間において、評定対象の属性値が「Easy属性とHard属性」の場合、選好逆転が生じるのは、Hard属性への注目度が評価条件間で異なるためであった。このHard属性への注目度は、単独評価におけるよりも並列評価においてより高かった。一方Easy属性への注目度は、評価方法間で一定であった。
上記を要するに、本研究はEHの不適切性を明らかにし、選好逆転現象を説明するメカニズムをさらに詳細に解明した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] 評価荷重モデルによる選択時のパラメータ推定と選好逆転下のパラメータ変化の検出2006

    • 著者名/発表者名
      国武圭郎, 山岸侯彦
    • 雑誌名

      理論心理学研究 (印刷中)

  • [雑誌論文] Directional verbal probabilities : Inconsistencies between preferential judgments and numerical meanings2006

    • 著者名/発表者名
      本田秀仁, 山岸侯彦
    • 雑誌名

      Experimental Psychology (印刷中)

  • [雑誌論文] 言語確率の曖昧性と方向性-確率情報の性質と意思決定に与える影響-2006

    • 著者名/発表者名
      本田秀仁, 山岸侯彦
    • 雑誌名

      心理学研究 (印刷中)

  • [雑誌論文] 連続するのがいいか、ばらばらに出るのがいいか?-Alterationと確率評価-2005

    • 著者名/発表者名
      中村國則, 山岸侯彦
    • 雑誌名

      日本心理学会第69回大会発表論文集

      ページ: 776

  • [雑誌論文] Implicit Association TestによるCEST理論の裏づけ2005

    • 著者名/発表者名
      西村友, 山岸侯彦
    • 雑誌名

      日本認知科学会第22回大会発表論文集

      ページ: 142-143

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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