研究課題/領域番号 |
16500185
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
坂田 和実 岩手大学, 工学部, 助手 (80261163)
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研究分担者 |
新貝 鉚蔵 岩手大学, 工学部, 教授 (00089088)
若林 篤光 岩手大学, 工学部, 助手 (30332498)
小栗栖 太郎 岩手大学, 工学部, 教授 (70177202)
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キーワード | 線虫 / シミュレーション / 神経 / 運動 |
研究概要 |
1.コンピュータ環境の整備 神経シミュレータGENESISの並列計算バージョンであるpGENESISの導入・整備を行った。昨年度作成したクラスタ・システム(以下、クラスタ)に対して、a)計算ノード用PCの追加、b)ファイル・サーバ用PCのより高速なPCへの交換を行い、システムの計算能力を向上させた。 更に、このクラスタを用いて、神経細胞モデルにおける電位依存性チャネルの複数の特性パラメータを、遺伝的アルゴリズムを用いて探索するプログラムを作成した。クラスタを用いることで、探索速度が飛躍的に向上した。 2.神経回路シミュレーション 線虫の化学走性行動に関与する神経回路網を計算機上で構築し、実際の線虫への誘引物質への応答を再現する為の結合特性の分布を探索した。その結果、細胞除去実験でも重要な機能を持つことが示唆されているAIY神経細胞が、シミュレーションにおいても鍵となる機能を持つデータが得られた。 また、これまでは既存のシミュレーション・ソフトウェアを利用して来たが、より精度の高い探索を行うために、独自のシミュレーション・ソフトウェアの開発を開始した。 3.運動モデル 仮想的に体節構造を導入した線虫モデルを作成し、各体節に配置したモデル筋肉の興奮タイミングと、運動時の形状変化の関連を検証した。これにより、運動時の外界からの抵抗と形状が変化との相関を明らかにした。 また、線虫が移動する際の推進力と摩擦抵抗との関連を調べるためのモデルも作成した。このモデルから、線虫の推力の発生メカニズムが確認できた。
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