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2004 年度 実績報告書

神経前駆細胞の分裂および遊走におけるLIS1の役割と滑脳症との関係

研究課題

研究課題/領域番号 16500202
研究機関九州大学

研究代表者

鈴木 諭  九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (90294917)

研究分担者 岩城 徹  九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40221098)
キーワードLIS1 / 神経発生 / グリア / 細胞移動 / 細胞分裂 / 微小管
研究概要

1)グリア系細胞におけるLIS1の発現に関する予備的実験
発生期ラット脳組織切片および一次培養系、ヒトグリオーマ組織切片および細胞株において、免疫組織化学およびRT-PCRを用いてグリア系細胞におけるLIS1の発現を調べた。ラット脳では従来報告のあった神経細胞に加え、アストロサイトの系譜におけるLIS1の発現が確認された。またグリオーマにおいても様々な組織型や悪性度の腫瘍細胞でLIS1が発現しており、特に培養細胞では細胞の先導端や核周囲に集積した発現パターンが観察された。この細胞内局在はdyneinやdynactin、NudE/NUDEL、NudCといった微小管モーター蛋白とその関連分子の局在に一致した。LIS1がグリア細胞にも発現し、微小管モーター蛋白と連動して機能していることが示唆された。
2)顕性不活性LIS1強制発現による細胞形質変化の予備的実験
顕性不活性LIS1とGFPの融合蛋白を発現するプラスミドをグリオーマ細胞C6に感染させ、薬剤耐性を用いて形質転換株をクローニングした(C6-LIS1N株)。この株はGFPを発現するため蛍光顕微鏡下で容易にその動態を観察することができる。C6-LIS1N細胞は親株の細胞に比べ細胞極性が失われ、多数の突起を様々な方向に無秩序に伸張したり短縮したりを繰り返し、移動能が著しく損なわれた。しかしながら分裂能は保たれており、細胞移動と有糸分裂におけるLIS1の微小管への関与に違いがあることが示唆された。
3)顕性不活性LIS1レトロウィルスベクターの作成
顕性不活性LIS1遺伝子断片を、IRESの下流にGFPを発現するbicistronic retrovirus vectorに組み込み、顕性不活性LIS1レトロウィルスベクターを作成した。現在グリオーマ細胞や発生期ラット脳細胞の培養系を用いてこのレトロウィルスベクターの作用につき予備的実験を進めている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Dynamic analysis of glioma cells - looking into "movement phenotypes"2005

    • 著者名/発表者名
      Suzuki SO, Iwaki T
    • 雑誌名

      Neuropathology (in press)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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