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2004 年度 実績報告書

新規毒性物質(アミロスフェロイド)による神経細胞死機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16500235
研究機関株式会社三菱化学生命科学研究所

研究代表者

星 美奈子  株式会社三菱化学生命科学研究所, 研究部門, 主任研究員 (30374010)

キーワード神経細胞死 / βアミロイド / アルツハイマー病 / 溶媒環境 / 自己組織化 / 金コロイド
研究概要

βアミロイド(Aβ)は、凝集により神経毒性を得る。Aβに由来する多様な凝集体の中で、10-15nmの新たな球状Aβ凝集体「アミロスフェロイド」だけに、非常に強い神経毒性が存在することを新たに見出した。本研究では、アミロスフェロイド形成機構と神経細胞死の解明から、アルツハイマー病発症の謎に迫ろうとしている。今年度、各種溶媒環境におけるアミロスフェロイド形成を検証した結果、アミロスフェロイドは生理的pH・イオン強度の溶媒環境下、特にリン酸緩衝液の存在下で回転撹拌することで最も良く形成される一方、線維は緩衝剤の有無を問わず酸性条件、即ちタンパク質の変性条件下で形成されることを明らかにした。どのような溶媒条件においても、神経毒性は10-15nmのアミロスフェロイド形成量とのみ相関しており、アミロスフェロイド形成のメカニズムを明らかにすることが今後、発症の開始を解明する糸口となることが改めて示された。そこで、金コロイドを核として、直径が10-15nmに均一に分布する人工アミロスフェロイド(擬似Aβ球)を作製し、それに毒性があるのか、表面構造はアミロスフェロイドに類似しているか等のタンパク質化学的解析を行った。現在、初代培養神経細胞に投与し、毒性があるのかどうかを評価するとともに、その挙動を可視化しようとしている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 新規毒性物質「アミロスフェロイド」の形成と神経細胞死2004

    • 著者名/発表者名
      星美奈子
    • 雑誌名

      生化学総説 76・7

      ページ: 631-639

  • [雑誌論文] アミロスフェロイド-タンパク質の自己組織化と神経変性疾患2004

    • 著者名/発表者名
      星美奈子
    • 雑誌名

      Bioindustry 21・4

      ページ: 67-74

  • [図書] 「細胞における蛋白質の一生」生成・成熟・輸送・管理・分解・病態(編集 小椋光, 遠藤斗志也, 森正敬, 吉田賢右)2004

    • 著者名/発表者名
      星美奈子
    • 総ページ数
      1152
    • 出版者
      共立出版

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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