• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2005 年度 実績報告書

心血管系細胞内カルシウムのホメオスタシスにかかわる新たなシグナル伝達機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16500264
研究機関山口大学

研究代表者

木村 佳弘  山口大学, 医学部, 助教授 (90301308)

研究分担者 乾 誠  山口大学, 医学部, 教授 (70223237)
山田 康枝  山口大学, 医学部, 講師 (00166737)
高 知愛  山口大学, 医学部, 講師 (70314797)
キーワードsarcoplasmic reticulum / phospholamban / SERCA / oligomer / phospholipids / heart failure
研究概要

ホスホランバンは、心筋小胞体カルシウムポンプ(SERCA2a)の活性を調節することにより、心筋収縮力と拡張特性を制御している。ホスホランバンの構造および機能異常は心不全や心筋症の原因になることが、基礎医学的および臨床的検討によって明らかになってきた。
ホスホランバンは、心筋小胞体膜において主に5量体として存在するが、これと平衡関係にある単量体が直接蛋白質間相互作用を介してSERCA2aを抑制することにより、SERCA2aの活性を調節している。したがって、ホスホランバンとSERCA2aの間の蛋白質間相互作用やホスホランバン5量体-単量体間の平衡状態を変化させるものはSERCA2aの活性を介して心機能に影響を与える。
心筋小胞体膜は脂質二重層で構成されており、この脂質組成はホスホランバンとSERCA2aの間の蛋白質間相互作用やホスホランバン5量体-単量体間の平衡状態に影響すると考えられる。そこで、リン脂質がホスホランバン5量体構造の安定性に及ぼす影響を検討した。
まず、界面活性剤がホスホランバン5量体の安定性に及ぼす影響を検討した。CHAPSはホスホランバン5量体を安定化させ、逆に、octylglucoside (OG)は不安定化させた。CHAPSまたはOGと種々のリン脂質の共存下でのホスホランバン5量体の安定性を検討したところ、phosphatidylcholine、phosphatidylserine、phosphatidylethanplamineおよびこれらのリゾ体はいずれも5量体を安定化させたが、phosphtidic acidは不安定化させた。
これらの結果は、心筋でのリン脂質の代謝がホスホランバンの高次構造の変化を介して心機能に影響することを示唆する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Effects of Phospholipids on the Oligomeric State of Phospholamban of the Cardiac Sarcoplasmic Reticulum.2005

    • 著者名/発表者名
      Xiao-Ming Zhang
    • 雑誌名

      Circ.J. 69・9

      ページ: 1116-1123

  • [雑誌論文] Requirement of the transmembrane semaphorin Sema4C for myogenic differentiation.2005

    • 著者名/発表者名
      Ji-Ae Ko
    • 雑誌名

      FEBS Lett. 579・10

      ページ: 2236-2242

  • [図書] Molecular Mechanisms of Heart Disease2005

    • 著者名/発表者名
      Yoichi Mizukami
    • 総ページ数
      219
    • 出版者
      Research Signpost

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi