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2006 年度 実績報告書

ヒト脳活動のネットワークダイナミックスの無侵襲計測技術の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16500296
研究機関首都大学東京

研究代表者

関原 謙介  首都大学東京, システムデザイン研究科, 教授 (40326020)

キーワード脳磁界計測 / 脳のネットワーク / 空間フィルター / コヒーレンス / 脳活動推定 / ベイズ統計 / ビームフォーミング
研究概要

脳の異なる部位間での活動のコヒーレンスはそれら部位間での機能的結びつきを表すものと考えられており,それらを計測できれば脳が情報処理を行う時,どのような部位が協調して働くか,すなわち脳のネットワーク構造を調べることができる.本研究はこのような考えに基づき,まず頭部表面で無侵襲で計測した磁場のデータから脳の各部位間のコヒーレンスを推定する数理アルゴリズムを適応空間フィルターをべースにして開発を目指し,平成17年度においては16年度に引き続き,相関を持つ主要な信号源が2個と仮定出来る場合にコヒーレンスや時間相関を計算する手法の開発を行た.18年度に置いては17年度に引き続き,ノンアダプティブなフィルターをこの問題に適用する可能性について検討し,アダプティブな空間フィルターとの利害得失を比較した.また,アダプティブフィルターの発展としてベイズ統計的な手法を用いた信号源再構成法を提案し,アダプティブフィルターと比較しより高精度に信号源を推定できる事を計算機実験により示した.
推定結果の精度と,信号対ノイズ比,背景脳活動の影響との関係の解明に関しては,外部妨害磁場,特に関心対象外の背景脳活動による脳磁界が測定データに含まれる事は脳磁界計測では普通の事であり,コヒーレンスや時間相関の推定精度にこれらがどのように影響するかを現在コンピュータシミュレーションにより評価している.また,これらの影響を低減・除去する提案としてプレホワイトニングを用いた方法を提案し,これらの有効性を実際の脳磁界データとコンピュータシミュレーションにより評価を行いその有効性を示した.さらに背景脳活動の影響除去に対してもベイズ統計を利用した方法を開発した.この方法は現在評価中であるが,前述のプレホワイトニングを用いた方法よりも取得できるデータが少ない場合により有効であるとの結果を得つつある.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] A novel adaptive beamformer for MEG source reconstruction effective when large background brain activities exist2006

    • 著者名/発表者名
      S.S.Nagarajan, H.Attias, K.Hild, K.Sekihara
    • 雑誌名

      NeuroImage 30

      ページ: 400-16

  • [雑誌論文] Modified beamformers for coherent source region suppression2006

    • 著者名/発表者名
      S.S.Sarang, K.Sekihara, S.S.Nagarajan
    • 雑誌名

      IEEE Transactions on Biomedical Engineering 53

      ページ: 1357-63

  • [雑誌論文] A novel adaptive beamformer for MEG source reconstruction effective when large background brain activities exist2006

    • 著者名/発表者名
      K.Sekihara, K.Hild, S.S.Nagarajan
    • 雑誌名

      IEEE Transactions on Biomedical Engineering 53

      ページ: 1755-64

  • [雑誌論文] Controlled support MEG imaging2006

    • 著者名/発表者名
      S.S.Nagarajan, O.Portniaguine, D.Hwang, C.Johnson, K.Sekihara
    • 雑誌名

      NeuroImage 33

      ページ: 878-85

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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