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2005 年度 実績報告書

人工生命的アプローチによる自律分散オブジェクト構造進化型体内埋込型人工心臓の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16500299
研究機関北海道東海大学

研究代表者

岡本 英治  北海道東海大学, 工学部, 助教授 (30240633)

研究分担者 三田村 好矩  北海道大学, 工学研究科, 教授 (70002110)
吉澤 誠  東北大学, 情報シナジーセンタ, 教授 (60166931)
山家 智之  東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (70241578)
キーワード自律分散 / 人工心臓 / ファジー制御 / 異常診断 / ニューラルネットワーク / 補助循環
研究概要

制御性のよい拍動型補助人工心臓を対象に,適応,増殖,進化,自己診断など生物がもつ高度機能実現を目的とする研究を行っている.昨年度は,ポンプ一回拍出流量55mlの設計として大きさ285ml,重さ360gの小型軽量のモータ駆動型補助人工心臓と32bitRiscワンチップマイクロコンピュータを用い自律分散オブジェクト型コントローラの開発を行った.今年度は,1)自律分散オブジェクト型コントローラ用ソフトウェアの改良,2)FPGA適用型オブジェクト駆動制御システムの基礎開発,3)ニューラルネットを用いた人工心臓異常診断の検討,以上3つの研究を行った.
1)自律分散オブジェクト型コントローラ用ソフトウェアの改良 主にモータ駆動補助人工心臓のポンプ特性および駆動効率の性能向上を目的にファジーモータ回転角度制御部,ファジーモータ回転速度制御部の改良を行った.その結果,人工心臓最大拍出量は改良前の3.2L/minから5.1L/minに増加した.人工心臓駆動効率は最大11%であった.
2)FPGA適用型オブジェクト駆動制御システムの基礎開発 各プログラム要素をハードウェア的独立要素とし物理的に自律分散稼働さえることを目標に,32bitRisc型CPUにFPGAを組み合わせた自律分散オブジェクト型コントローラver.2の基礎開発を行った.回路基板は,縦12cm×横9cm,厚み1.5cmである.FPGAを32bitRISC CPUのメモリーおよびデータバスに接続し,拡張型I/Oモジュール群として使用する構造とした.今後,ver.1のコントローラのソフトウェアモジュールをFPGA内に移し自律動作させる予定である.
3)ニューラルネットを用いた人工心臓異常診断モジュールの検討 ポンプ駆動開始直後の正常状態人工心臓発生音を教師信号にする入力400ユニット,中間層20ユニット,出力1ユニットから構成するニューラルネットワークを構築した.本手法評価のため他施設のモータ駆動補助人工心臓を用いた長期生存動物実験で評価したところ,ダイアフラムの破損24時間前からニューラルネットワークの出力が変化することが確認でき,ニューラルネットワークを用いることで人工心臓異常の自己診断が可能であることが分かった.

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Development of implantable assist pump and its peripheral devices2006

    • 著者名/発表者名
      E.Okamoto et al.
    • 雑誌名

      Biocybernetics and Biomedical Engineering 26・1

      ページ: 45-51

  • [雑誌論文] Numerical estimation of heat distribution from implantable battery system of undulation pump LVAD2006

    • 著者名/発表者名
      E.Okamoto et al.
    • 雑誌名

      J.Artificial Organs (in press)

  • [雑誌論文] Estimation of early stage malfunction using implantable artificial heart sound in animal experiments2006

    • 著者名/発表者名
      T.Makino, E.Okamoto et al.
    • 雑誌名

      Artificial Organs (in press)

  • [雑誌論文] Development of bidirectional transcutaneous optical data transmission system for artificial hearts allowing long-distance data communication with low electric power consumption2005

    • 著者名/発表者名
      E.Okamoto et al.
    • 雑誌名

      J.Artificial Organs 8・3

      ページ: 149-153

  • [雑誌論文] 波動型補助人工心臓のシステム化2005

    • 著者名/発表者名
      斉藤逸郎, 岡本英治 他
    • 雑誌名

      電気学会リニアドライブ研究会資料 LD-05-49

      ページ: 29-33

  • [雑誌論文] リチウムイオン電池を用いた波動型人工心臓用埋め込み型バッテリーシステムの開発2005

    • 著者名/発表者名
      井上雄介, 岡本英治 他
    • 雑誌名

      電気学会リニアドライブ研究会 LD-05-49

      ページ: 39-42

  • [図書] 産業化が進む医療電磁駆動システム(医用電磁駆動システム産業振興のための協同研究委員会編).2005

    • 著者名/発表者名
      岡本 英治(分担執筆)
    • 総ページ数
      75
    • 出版者
      電気学会

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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