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2004 年度 実績報告書

機能的足場にrhbFGFを組み込んだ人工臓器・生体材料への血管新生と組織再構築

研究課題

研究課題/領域番号 16500304
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

冨澤 康子  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00159047)

キーワード足場 / bFGF / 人工臓器 / 生体材料 / 血管新生 / 組織再構築 / 組織親和性 / 細胞親和性
研究概要

人工臓器・生体材料植え込み後の治癒不全が問題になっている。たとえば布製人工血管は植え込み後に長期間にわたって内膜で被覆されないため遠隔期になっても血栓が内面を覆っている。治癒不全を改善しようと遺伝子導入が試みられたこともあったが、細胞親和性が悪い薬剤の使用、遠隔期まで効果の持続が望めない等の不利益があり、遠隔期に安定した抗血栓性が得られたという報告は皆無である。創傷治癒に伴った血管新生を促進するために、本研究では機能的足場をデザインした。創傷治癒に伴った血管新生が観察できるウサギ耳介観察窓(rabbit ear chamber : REC)モデルを用い、リコンビナントヒト線維芽細胞増殖因子(rhbFGF)を繊維状に形成したアテロコラーゲンの上に噴霧した。すると血管の侵入は最初の1週間は全周性に加速されたが、2週間後には血管侵入速度は対照と変化なくなった。5週間後には血管の密度は正常であり、rhbFGFを用いたからといって完成した血管網には差がなかった。足場上には静脈側から血管新生がみられ、3週間後に動脈が形成され、直径6.4mmの観察窓の全面に血管網が完成した。増殖因子をプロテインの形で、手術時1回のみ局所投与に加えて、細胞親和性の良好な足場を用いると治癒が良好になった。今回得られた条件を工夫することにより、人工臓器および生体材料への応用が考えられ、良好な治癒が得られる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Deterioration of Suture Materials at Prosthetic-Host Anastomoses

    • 著者名/発表者名
      Tomizawa Y, et al.
    • 雑誌名

      J Artif Organs (In press)

  • [雑誌論文] Endothelialization and Functional Neointima on Vascular Grafts in Human

    • 著者名/発表者名
      Tomizawa Y, et al.
    • 雑誌名

      Ann Thorac Surg (In press)

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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