研究課題/領域番号 |
16500345
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
衛藤 誠二 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (70295244)
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研究分担者 |
川平 和美 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20117493)
下堂薗 恵 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (30325782)
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キーワード | 反復促通療法 / 経頭蓋磁気刺激 / 脳卒中 / 片麻痺 |
研究概要 |
脳卒中患者3名において、麻痺側上肢に対し、経頭蓋磁気刺激を併用する反復促通療法を行ったので症例を呈示する。症例1は62歳の左視床出血患者で、麻痺肢の手指の動きが出現していたため、麻痺側中指伸筋の随意的収縮に同期してTMS (Transcranial magnetic stimulation:経頭蓋磁気刺激)を8の字コイルで、1日300回、週5日を4週間行った。STEF (Simple Test for Evaluating hand Function:簡易上肢機能検査)で15点から25/100点に改善した。症例2は44歳男性の右被殻出血患者で、麻痺肢の手指の動きが出現していたため、麻痺側母指外転筋の随意的収縮に同期してTMSを1日300回、週5日を5週間行った。麻痺側上肢の上田グレードが8から10に、手指のBrunnstrom stageがVからVIに改善した。症例3は52歳女性の右被殻出血患者で、麻痺側の肩関節屈曲、外転の随意的収縮がわずかに出現していたため、麻痺側の肩屈曲、外転の随意的筋収縮に同期してTMSを円形コイルで、1日300回、週5日を10週間行った。麻痺側上肢の上田グレードが5から6に改善した。自覚的にもTMS後の方が肩屈曲を行いやすかった。これらの麻痺側上肢機能の改善は、反復促通療法のみの期間の機能改善の度合いと同程度であったため、TMS併用の効果を証明するには至らなかった。しかし、TMSと反復促通訓練の併用によって麻痺筋の動きを大きく誘発することができ、また発症後3ヶ月以降の慢性期に麻痺の改善が見られたことから、 TMS併用反復促通訓練の有効性が示唆された。
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