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2005 年度 実績報告書

fMRIによる脳卒中後の運動・言語機能回復機序の解明と臨界期の同定

研究課題

研究課題/領域番号 16500352
研究機関国際医療福祉大学

研究代表者

加藤 宏之  国際医療福祉大学, 保健学部, 教授 (60224531)

研究分担者 橋本 律夫  国際医療福祉大学, 保健学部, 助教授 (50254917)
樋渡 正夫  国際医療福祉大学, 大学院, 教授 (20189898)
キーワードfunctional MRI / 脳卒中 / 片麻痺 / 機能回復 / 脳機能再構築
研究概要

片麻痺は脳卒中後に最も頻繁に見られる運動障害で、脳卒中患者の機能予後を規定する最大の因子である。脳卒中後には何らかの運動機能回復が認められることが原則的であるが、その脳内機序の詳細は不明のままである。
今回、われわれはfunctional MRI(fMRI)を用いて脳卒中患者の麻痺手運動時の脳活性化領域を画像化した。対象は片麻痺が軽度ないし中等度で、手の開閉運動が可能であった脳卒中患者21例で、急性・亜急性期と慢性期の2回、fMRIを検討した。
正常手の運動時に活性化される脳領域は主として、対側一次感覚運動野、補足運動野、同側小脳であり、正常対照者と同等であった。急性・亜急性期の麻痺手の運動時には、これらの脳領域の活性化が減少、あるいは、消失するか、同側運動関連領域や対側運動領域に近接する皮質の活性化の出現、あるいは、その混在、が観察された。慢性期の麻痺手の運動時には、低下した活性化の回復、または、付加的活性化領域の永続的な出現が観察された。
以上のように、脳卒中後の片麻痺の回復に伴って、急性期に低下した脳活動の再開、あるいは、脳運動ネットワーク内での付加的活動領域の出現が認められた。これらの所見より、片麻痺の回復には、可逆的障害からの回復に加えて、大脳皮質運動機能の再構築が関与していると考えられた。興味深いことに、運動ネットワークの再構築の起こる時期は、脳卒中発症後の1〜2ヶ月に限定しており、機能回復が著明に見られる臨界期が存在することが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] T2*強調MRIによる微小出血の検出2005

    • 著者名/発表者名
      加藤宏之
    • 雑誌名

      Med Technol 33

      ページ: 122

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 光トポグラフィーによる脳機能診断2005

    • 著者名/発表者名
      加藤宏之
    • 雑誌名

      Mebio 22

      ページ: 82-87

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Alteration of interneurons of the gerbil hippocampus after transient cerebral ischemia : effect of pitavaststin2005

    • 著者名/発表者名
      Himeda T, et al.
    • 雑誌名

      Neuropsychopharmacology 30

      ページ: 2014-2025

URL: 

公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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